小さな子をベビーカーに乗せて外出する母親らが、気軽に公共交通機関を利用できるようにと、国土交通省がベビーカーの利用指針づくりに乗り出した。25日には協議会を設立し、初会合を開いた。協議会のメンバーは鉄道会社や子育てを支援する団体のメンバーら、約30人。
時事通信によると、この日は共通ルールをつくること、ベビーカーの優先スペースに表示する統一マークを年度内に決める方針を確認した。
電車やバスでのベビーカー利用は、都道府県や公共交通機関が奨励し、一部の鉄道会社などでは専用スペースを設けているが、利用者からは、「ほかの乗客から嫌な顔をされる」などとして、利用しにくいという不満も出ている。
ベビーカーを利用すると、子育て中の母親の行動範囲はぐんと広がる。公共交通機関はいずれもバリアフリー対策をすすめ、駅構内にエレベーターを設置したり、乗りやすい低床バスが増えたりしている。
いっぽうで、ベビーカーの最近の流行をみると、人気のバギータイプなどはかなり大型で場所をとるので、バスの車内などはさすがにちょっと迷惑ではある。混雑時などにベビーカーと一緒に乗り合わせ、不快な思いをする人も少なくない。公共交通機関でのトラブルの種になりかねず、一定のルールが必要だという声が上がっていた。
NHKの報道では、ベビーカーを使う人についても、ほかの乗客への気遣いが足りない場合が見られるという声が聞かれるという。前述の協議会の座長を務める秋山哲男さん(日本福祉のまちづくり学会会長)は、「乗客はベビーカーに配慮すべきだし、ベビーカーを使う人は、ほかの人への配慮が不可欠だ。協議会で検討を進めると同時に教育なども必要だ」として、啓発活動にも力を入れる必要があるとしている。
公共機関でのベビーカー利用、みなさんは、どう思いますか。
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