ニュースキャスターの辛坊治郎さんと全盲セーラーの岩本光弘さんが、ヨットで太平洋横断中に遭難し、6月21日に海上自衛隊の飛行艇に救助された。ヨットに備え付けられたカメラに、事故当時に背びれのような物が映っていたことから「クジラに衝突したのでは?」という声もあるが、真相は明らかになっていない。今回の救出劇に要した多額の費用を国が負担することをめぐって、ネット上で議論を呼んでいる。
ZAKZAKでは「自衛隊機が3機に海上保安庁からも巡視船が出ている。燃料代や人件費を換算すると1000万円は下らない」という自衛隊関係者の言葉を掲載。多額の費用がかかったことについて、6 月25日の自民党国防部会では、辛坊さんの行動を批判する意見が相次いだ。
中山泰秀部会長は「東日本大震災(の津波)で流し出された人を救出するなら納税者も納得すると思うが、本当に深謀遠慮に足りる計画があったのか」と無謀さを指摘。辛坊さんを部会に呼んで事情を聴くことも検討する考えを示した。
(時事ドットコム 2013/06/25 15:42)
一方、この部会で防衛省の黒江哲郎運用企画局長は「災害派遣は自衛隊の任務であり、任務遂行のために認められた予算の範囲内で対応した」として、救助費用を当事者に請求しないと説明した。
ネット上ではイラク人質事件の際に、辛坊氏が自己責任論を展開していたとして、「自己責任ではないか?救出費用を国が負担するのはおかしい」と指摘する声も出ている。元外交官の天木直人氏は自身のブログで次のように書いている。
本人の自己負担はあるのか、ないのか。(略)思い出すのがイラクで人質になった若者三人に浴びせかけられた「自己責任論」だ。当時辛坊氏は徹底的に小泉政権の肩を持つ発言を繰り返していた。その自己責任論者が自己責任を取らなくていいならこれほどの冗談はない。
(天木直人ブログ「大手メディアが一切語らない辛坊ヨット遭難事故の『自己責任』」2013/6/23)
こうした声に対して、ジャーナリストの佐々木俊尚氏は以下のように書いている。
【※】読者の皆様は、辛坊治郎さんらの救出費用を国が負担することについて、どのように考えますか?コメント欄にご意見をお寄せください。