23日に行われた、東京都議選議員選挙で、自民党は59人の候補全員が当選し、選挙前の39議席と比べ20も議席を増やして都議会第1党に返り咲いた。第2党となった公明党23議席(選挙前23)と合わせて82議席となり、過半数(64議席)を大きく上回った。
同日夜、安倍首相は都内の私邸で記者団に対して、次のように語ったと報じられている。
安倍晋三首相(党総裁)は同日夜、都内の私邸で記者団に「半年間の政権の実績に一定の評価を頂いた」と強調した。
さらに、首相は「景気回復を実感していただけるよう全力を尽くす。実績を残していく中で参院選の勝利を目指す」と述べた。
(時事通信「自公、参院選へ手応え=安倍首相「実績評価された」-都議選【13参院選】」より。 2013/06/24-01:32)
一方、選挙前は第一党だった民主党は議席を半分以下に減らし15議席(選挙前43)、共産党を下回って、都議会第4党となった。
共産党の志位和夫党委員長の発言として、朝日新聞デジタルは下記のように報じている。
志位和夫党委員長は「第3党になり、大変うれしい。17議席は大変重い数。都政を動かす力を得た。公約実現のため、都政でも国政でも全力をあげたい」と語った。
(「共産躍進、護憲・反原発の訴え届く 低投票率も影響か」より。2013/06/04 00:41)
共産党は、42人擁立し、17議席(選挙前8)を獲得した。都市計画道路の反対を訴えていた小平市の候補者は敗れた。
一方、23日夜、党本部で記者開演した、細野豪志民主党幹事長は、下記のように述べた。
「厳しい結果だ。反省すべきところは反省し、参院選は一連の戦いとしてしっかり戦い抜く」と述べ、現執行部で参院選に臨むと表明。ただ、同党参院議員の一人は「今の民主党には、情勢を逆転してやろうとの熱気が全くない」と、参院選での巻き返しに不安を漏らした。
(時事通信「民主、参院選一層厳しく=維新、橋下発言響く-勢いづく共産・みんな【13参院選】」より。 2013/06/24-01:48)
ベテラン議員にも厳しい戦いとなった都議選。菅元首相の地盤で立候補した、民主現職、松下玲子氏は、自民に敗れた。産経新聞は松下氏の選挙運動について次のように報じている。
昨年12月の衆院選で敗れるまで、選挙区10回連続当選の人気を誇った菅氏。松下氏は菅氏を選対本部長に据え二人三脚で都議選に臨んだ。しかし、告示前の松下氏の選挙ポスターには、菅氏でなく細野豪志幹事長(41)を起用。菅氏は「生まれ変わった民主党をアピールした」と説明するが、「菅隠し」とも揶揄された。
(産経ニュース「菅元首相の地盤で松下氏敗北 民主失墜を象徴」より。2013.6.24 00:1)
34人の候補者を擁立した日本維新の会は、2議席の獲得。選挙前の3議席から1減らし、代表質問ができる3議席を獲得することができなかった。
維新の会の勝敗ラインといわれていた3議席を獲得できなかったことに対して、橋下徹日本維新の会共同代表が辞任するかどうかに注目が集まったが、午後9時頃、東京・赤坂の開票センターに現れた平沼赳夫国会議員団代表は次のように語ったと報じられている。
平沼氏は責任問題について「波風を立てる必要はない」と結束を訴えた。
続いて会見した松野頼久国会議員団幹事長も「参院選も橋下、石原(慎太郎)両代表体制で戦う」と強調。
(時事通信『「支持率低迷が影響」=維新幹部、橋下氏に苦言-都議選』より。2013/06/24 01:54)
松井一郎幹事長も、大阪で記者団に対し、下記のように語ったという。
松井一郎幹事長(大阪府知事)は大阪市内で記者団に対し、「最後までやれ、捨て身でやれということであれば逃げないのが彼の考え方だ」と述べ、辞任は必要ないとの考えを強調した。
(時事通信『維新・橋下氏、続投へ=石原氏「結束して参院選戦う」【13参院選】』より。 2013/06/24-01:14)
また、山田宏東京都総支部代表は、ツイッターで次のようにツイートしている。
橋下氏の慰安婦をめぐる発言で維新の会と選挙協力を解消したみんなの党は、7議席を獲得した。
なお、みんなの党では、柿沢未途国会議員の夫人である、野上幸絵氏が江東区から立候補し、当選している。柿沢議員は、夫人の選挙結果を受けて下記のようにツイート。
地域政党の東京・生活者ネットワークは、選挙前より1つ多い3議席を獲得した。
このほか無所属から1人が当選し、社民党、みどりの風、生活の党、諸派はいずれも議席を獲得できなかった。
【各党獲得議席】
・自民:59(選挙前39)
・公明:23(23)
・共産:17(8)
・民主:15(43)
・みんな:7(1)
・東京・生活者ネットワーク:3(2)
・維新:2(3)
・無所属:1(1)
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