スノーデン氏は米国の不手際?で香港を出国。アイスランドではなくエクアドルに亡命?
米国家安全保障局(NSA)による国民監視システム「PRISM」の存在を暴露し、米当局からスパイ容疑で刑事訴追されているエドワード・スノーデン氏が、当初報道されていたアイスランドではなく、南米エクアドルに亡命する可能性が高くなってきた。
スノーデン氏はこれまで米国を逃れ香港に滞在していた。米国は刑事訴追後、香港特区政府に対して身柄拘束を要請していたが、スノーデン氏は香港を出国。モスクワとキューバを経由して、南米のエクアドルに向かう可能性が高くなった。
香港特区政府は、スノーデン氏を出国させた理由として、米国が提出した身柄拘束要請の書類に不備があったと説明している。米国側はこれを否定しているが、スノーデン氏の訴追を決定したのが6月14日であるにもかかわらず、国務省が同氏のパスポートを無効にしたのは6月22日とタイムラグがあり、米国内では対応のまずさを指摘する声も上がっている。
スノーデン氏の亡命については、国際的な内部告発サイトであるWikiリークスが支援していると思われる。Wikiリークスの創始者であるジュリアン・アサンジ氏は、米国からの訴追を逃れて現在、英国のエクアドル大使館に避難している。今回のスノーデン氏のエクアドルへの亡命申請も、Wkiリークスが関与している可能性が高い。
当初、Wikiリークスの関連企業であるデータセル社は、スノーデン氏がアイスランドへ移動するためのチャーター機を準備したと発表していた。最終的には定期便を使っての移動となったが、航空機のアレンジや経由国との交渉などはすべてWikiリークスが行っているとみられる。
モスクワでは、飛行機が着陸後、専用の車が飛行機に横付けされ、スノーデン氏は一般客の目に触れない形で空港内のホテルに移送されたという。またスノーデン氏には、エクアドル大使館関係者やWikiリークス関係者が同行しているという。ちなみにエクアルドル政府はスノーデン氏から正式に亡命申請があったことを認めている。
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