同国は、スウェーデン、カナダ、ノルウェー、スイスを僅差で上回り、トップの座を守った。OECDが実施するこの調査は、OECD加盟34カ国とブラジル・ロシアを対象とし、11のカテゴリーについて「より良い暮らし指標」を算出している。米国は6位だ(日本は昨年と同じ21位)。
この指標は「競争」よりも「比較」が強調されており、OECDは全体でのランキングを示していないが、すべてのカテゴリーを等しく重み付けして順位をつけると、オーストラリアがトップになる。
リンク先にある双方向グラフでは、国がアルファベット順で表示されているが、「Display by Rank」にするとランキングがわかる。さまざまなカテゴリーの重み付けを変えてみることもできる。
OECDのサイトによると、オーストラリアの高い幸福度は、複数の要因が組み合わさることで実現している。この要因には、OECD平均を上回る家計可処分所得や就業率、市民参加に対する意識の高さ、平均寿命が含まれる。
ただし、幸福が何を意味するのかを定義することは難しい。例えば、英国の環境保護団体「Friends of the Earth」が2009年に公表した地球幸福度指数(HPI)では、コスタリカが「最も幸せな国」とされ、OECDの結果とは一致しない。(地球幸福度指数は、国民の満足度や環境への負荷などから「国の幸福度」を計る指標で、2009年のランキングでは、上位の多くを中南米の国が占める。日本は75位)
また、国連も2012年、独自の「幸せな国」ランキングを公表した。このランキングは2005年から2011年までギャラップ社が実施した世論調査に基づいて国連が算出したもので、デンマークが1位となっている。(2位フィンランド、3位ノルウェイ、4位オランダ、5位カナダ)
一方、BBCが実施した「世界に対して最も良い影響を与えている国」調査で1位になったドイツ(日本語版記事)は、OECDの「より良い暮らし指標」では、辛うじて20位以内に入るという結果だった。
以下の画像ギャラリーは、OECD指標による「最も幸せな国10カ国」を紹介している。
[Meredith Bennett-Smith 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]