ツイッターの創業者で、業界で「次のスティーブ・ジョブズ」と目されるジャック・ドーシー氏が作った新サービス、「スクエア(Square)」が23日、日本に上陸した。スクエアは、スマートフォンやタブレットでクレジットカード決済ができる米国発のサービスで、日本はカナダに次ぐ3カ国目のサービス導入だという。
朝日新聞デジタルは次のように報じた。
スマートフォンをクレジットカードの決済端末として使えるようにするサービスを提供する米IT企業スクエアが23日、日本で事業を始めた。小さなお店でも面倒な手続きなしにカード決済を導入でき、米国では年間1兆5千億円が決済されているという。
スクエアは、ツイッターの創業者でもあるジャック・ドーシー氏が2009年に立ち上げた。2.5センチ四方のカード読み取り機をスマホのイヤホンジャックに差し込むだけで、決済端末として使える。読み取り機やソフトは無料で、スクエアは決済時の手数料で収益を得る。
米国では中小企業や個人事業主に広がったほか、コーヒーショップ大手「スターバックス」も7千店舗で使っている。海外展開ではカナダに次いで2カ国目のサービス提供という。来日中のドーシー氏は「世界に影響力がある日本で成功すれば、他国での事業にも有利になる」と意気込みを語った。
(朝日新聞デジタル「スマホをカード決済端末に 米企業スクエア、日本で事業」より 2013/5/24 9:34)
通信専門サイトWireless Wire Newsによると、米国でスクエアが新サービスを発表した14日、競合のペイパルも新たなレジ端末を発表。2013年中のクレジットカードやデビットカード、小切手、ペイパル決済などの手数料のサービスや無料の広告提供の代わりに、同端末と同社のPOSシステムへの切り替えを促している。
日本でも、さっそく他社のサービスとの比較表が登場したが、決済手数料が業界最安値のうえ、銀行口座に振り込まれるまでの時間が翌営業日正午までと圧倒的に早い。たとえば最近増えているボックスカーの弁当販売のようなスモールビジネスにとって強い味方になりそうだ。シリコンバレーのアントレプレナーが仕掛けた、世界中のアントレプレナーたちを助ける革命的イノベーションといってもいいかもしれない。
そんなイノベーションを生み出したジャック・ドーシーとは何者か、ここで改めておさらいしよう。いまや世界の5億人が利用するツイッターの産みの親であり、評価額が40億ドルに達しようとするシリコンバレーで最もホットなスタートアップ企業のCEO。米誌「WIRED」によれば、彼もまたジョブズ同様、ワビ・サビの世界を好み、ジーンズ愛好家。そして熱烈なジョブズの崇拝者だ。
テクノロジーの未来を占いたいなら、しばらくは彼のムーブメントから目を離さないほうがよさそうだ。
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