米ヤフーの取締役会は、人気ブログサイト「Tumblr」の買収を承認したと『Wall Street Journal』紙(WSJ)が報じている。
WSJによると、ヤフーは11億ドルを現金でTumblrに支払う。ヤフーはこの買収に、保有している現金の約1/3を使う見込みだ。
ヤフーによるTumblr買収の可能性は、テクノロジー系ブログ「AllThingsD」が、5月16日付けの記事で第一報を報じた。AllThingsDは17日付けの記事で、11億ドルという買収額を報じ、19日の記事では取締役会が承認したとも伝えた。
18日には『Forbes』誌も、Tumblrの取締役会も買収を承認したと報じている。
ヤフーは20日、Tumblrの地元であるニューヨークで記者会見を行う予定だ(ヤフー本社はカリフォルニア州サニーベール)。
Tumblrは、ヤフーがリーチできないでいる若者層に人気が高いブログサイトだ。Tumblr買収は、マリッサ・メイヤー最高経営責任者(CEO)の在任期間で最大の買収になるだろう。グーグルの幹部だったメイヤー氏は、インターネット企業として苦戦していたヤフーの経営を2012年に引き継いで以降、派手な買収を臆することなく続けている。2013年3月には、17歳の若者が開発したニュース要約アプリ「Summly」を買収した(買収額は推定3000万ドル)。
一方、Tumblr側は、黒字化を求める投資家の圧力が高まっていた。デイヴィッド・カープCEOが2007年に創設したTumblrは、2012年の売り上げが1300万ドルにとどまった。カープCEOは2013年、1億ドルの売り上げを目標にしていた。
[US版で2013年05月19日に掲載した記事を翻訳しました]
[日本語版:緒方亮/ガリレオ]
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