東京は世界で最もお金持ちが住んでいる街であるということを、ガーディアン誌が報じている。WealthInsightによると、米ドル換算で100万ドル以上の資産を持つ人(ミリオネア、1ドル100円で換算すると、1億円以上の資産を持つ人)が、東京には約46万1千人ほど2012年末に存在したとのこと。2位のニューヨークは、約38万9千人、3位のロンドンは28万1千人だ。
フォーブスでは毎年、長者番付を発表しているが、2012年度の国別の発表では日本は16位とあまり話題に上らなかった。その理由は、フォーブスが100億ドル以上の資産を持つ人(ビリオネア)を対象としているからだ。
フォーブスのデータでは、日本にいるビリオネアは22人。1位のアメリカは442人だ。
東京は億万長者が多いが、約30億円以上の資産を持つマルチミリオネア(3000万ドルの資産を有する人)となると3525人と減り、ロンドンの4224人に次いで2位となる。
■東京、ニューヨーク、ロンドンにいるミリオネアの比較
WealthInsightのデータを分析したエコノミストでは、日本の億万長者のうち、東京にいる億万長者は21%を占め、集中していることがわかる。
東京の特色は、「超お金持ち」ではなく「そこそこお金持ち」がたくさんいるということだろう。
また、気になるのは、日本における億万長者の数の変化だ。ガーディアンは、国別のミリオネア数の変化について、2012年と2020年を比較したグラフを掲載している。
2012年に日本にいたミリオネアは210万5千人であるが、2020年になると、約220万2千人と数こそ増加するものの、中国の台頭にはかなわない数字になると見える。
円安になった今、ドルベースでの計算では、日本人のミリオネア・ビリオネアの増加は厳しいのではないかとの見方もある。アベノミクス効果で億万長者は増えるのか?次に発表されるデータに期待したい。
※マルチミリオネアの説明を3000万ドルの資産を有する人と修正(2013/5/17 14:12)
※2012年と2020年の比較グラフに関する内容を修正いたしました(2013/5/19 12:44)
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