先月1月26日に、ドローンがホワイトハウスが落ちたことが話題になった。
遊びでラジコンのように飛ばして遊んでいたdroneが、ホワイトハウスに普通に落ちてしまったのだ。
この事件はホワイトハウスのセキュリティなどで物議を醸したが、ドローンを巡っては色々な議論や法整備が進んでいる。
ドローンのテクノロジーはどんどん進んでいるようだ。
無人操縦のドローンがあれば、配送などは早くて安くなる。
アマゾンやグーグルは、ドローンの開発に本腰を入れている。
「Prime Airの目標は、顧客が注文した商品を30分以内に届けること。」とのこと。
この映像は衝撃的な未来の提案だ。
でもamazonやgoogleはこういうことを、本気で考える企業であることも確かだ。
ドローンを使えば、効率的な配送以外も、これまでできなかった素晴らしい使い方もたくさんある。
パイプラインの管理やセキュリティの監視にも使えるだろう。
空中からの撮影によって、エベレストみたいな美しい自然の撮影、サーフィンやスキーなどスポーツでこれまでに得られなかったアングルでの撮影も、可能になるだろう。
ドローンにカメラがつくことで、報道の撮影などにも有用だ。
ただdroneが難しいところは、それを使って、同時に悪用することもできることだ。
この記事では、ホワイトハウスにドローンが落ちたことを契機に、ドローンを利用したテロリストの攻撃のリスクを議論している。
もしホワイトハウスに落ちたドローンが爆弾をつけていたら?
そう考えると恐ろしい。
撮影も、純粋な報道や写真撮影ならばいいが、軍事偵察やストーカーの監視だったらどうだろうか。
インターネットがもともと軍事技術の研究の結果の産物だという話は有名だが、ドローンも始まりはそういうことだろう。
軍用無人機として、多くの時間やお金がかけられたから、テクノロジーが進歩した。
だから偵察にも使われるし、攻撃としても使われる。
アメリカも実際の軍事活動でこれを多用した。
こうしたドローンによるテロ攻撃を懸念する記事がある一方で、アメリカ政府は先週、友好国にドローン輸出をする政策を発表した。
ドローンの平和友好利用はウェルカムだが、このリスクをめぐる問題は簡単ではない。
100万人がドローンを平和利用を謳歌したとしても、1人のテロリストによるドローン爆弾で、全ての状況は一変する。
そうは言っても現実的には、テクノロジーは既にあるものなので、法規制という立場でそれをどう管理監督していくか、と議論は活発だ。
この記事はFAA(アメリカ連邦航空局)による、ドローン規制と、それを緩和したいアマゾンやグーグルのロビー活動に関するものだ。
これを読むと、FAAの規制方針はかなり厳しい。
ドローンを飛ばせるのは日中だけで、人がそのドローンを常に監視することが義務付けられている。
空港の近くではもちろん飛ばせないし、人に向かってドローンが飛んでいくことも禁止されている。
例えばアマゾンとしては、これでは意味がないだろう。
人に向かって飛んでいけないならば、どこを飛んで配送できるのか。
ドローンを常に人が監視するのであれば、ビジネスの効率が劇的に改善するとも言い難い。
こうした企業は、そうした事故を防ぐプログラムがあることや、GPSで位置を把握してコントロールできるということで、こうした規制を緩和しようとしている。
このロビー活動の費用が、2001年に20,000ドルだったものが、2011年に186,000,000ドルに跳ね上がっていることもすごい。
こんなお金を使われても、FAAとしては、「はい、そうですか」と簡単に規制緩和する訳にはいかないだろう。
実際に大都市でアマゾンでモノを買う人は何万人もいるが、ドローン配送が可能になったら、何万台ものドローンが大都市の空を埋め尽くすことだろう。
この中に悪意のあるドローンがあることも脅威だが、配送ドローン同士の衝突を避けることだって大変だろう。
テクノロジーの進化をどう利用するか、は私達に委ねられている。
ドローンの進化とともに、私達も議論を深化させていく必要があるのだ。
アリヴェデルチッ!
(2015年2月25日「yubu23.com」より転載)