台風17号「Kilo」は、台風12号「Halola」に次ぐ越境台風です。まだ日本のはるか東にあり、その進路は定かではありません。しかし台風12号は日付変更線付近から西へ進み、日本へ接近・上陸しました。とても特殊な台風12号を振り返ります。
台風の分類
国際的には、台風は最大風速によって3つに分類されています。
・トロピカルストーム(最大風速17.2~24.4メートル)
・シビアトロピカルストーム(最大風速24.5~32.6メートル)
・タイフーン(最大風速32.7メートル以上)
北半球では、日付変更線より東ではトロピカルストームとシビアトロピカルストームを「トロピカルストーム」、タイフーンを「ハリケーン」、日付変更線より西では全て「台風」と呼んでいます。
越境台風は珍しい
トロピカルストームやハリケーンが日付変更線を越えると、台風と呼び方が変わり、「越境台風」として少し注目を集めます。越境台風は1年に1個あるかないかですから、珍しい現象と言えます。
今年の台風12号「Halola」は、越境台風かつ、途中で弱まったものの再び台風として復活、最も西へ進んで日本に上陸と、とても話題に富んだ台風でした。
すごかった!台風12号「Halola」
トロピカルストーム「Halola」は7月11日にハワイから1500キロほど南西の海上(西経170度付近)で発生しました。
ゆっくりと西へ進み、13日に日付変更線を越えたため、台風12号「Halola」になりました。
その後も西へ進んだものの、いったん弱まり熱帯低気圧になりましたが、再び発達して台風として復活しました。
次第に進路を北よりに変えて25日に奄美大島に接近、26日には九州の西を北上して長崎県佐世保市付近に上陸、対馬海峡で熱帯低気圧になりました。
越境台風が上陸したのは、1951年以降では1997年台風19号「Oliwa」以来、2個目です。
※1997年台風19号「Oliwa」
奄美大島に接近した後、鹿児島県枕崎付近に上陸。九州を縦断して岡山県倉敷市付近に再上陸。日本海で温帯低気圧になりました。
しかし越境台風が九州の西まで進んだのは、Halolaが初めて。最も西へ進んだ越境台風と言えそうです。
台風17号「Kilo」もこのようなコースを取るかもしれないので、今後の進路に注目です。
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