旧暦では今年は9月に「うるう月」が入る為、明日5日は「うるう9月13日」。十三夜の月が2回見られるのは171年ぶり。台風20号に邪魔されずに楽しめる所が多そう。
171年ぶりの名月 広くお月見日和
秋の夜のお楽しみといえば「お月見」ですよね。
旧暦8月15日の「十五夜」だけでなく、旧暦9月13日の「十三夜」も
昔から美しい月として楽しまれてきました。
「十五夜」は中国から伝わったものですが、「十三夜」は日本独自の風習で、
「十五夜」の月を見たら、「十三夜」の月も見ないと縁起が悪いといわれていたそうです。
そんな「十三夜」の月が、今年は、171年ぶりに2回楽しめるのです!
■うるう月とは
一般に「旧暦」と呼ばれる「太陰太陽暦」では
暦と季節のずれが大きくなって、ひと月分くらいになると
ずれを修正するために「うるう月」を入れます。
今年は通常の9月の次に「うるう月」が入ったので「うるう9月」に。
9月に「うるう月」が入るのは、とても珍しく、前回は1843年でした。
(江戸時代で、ちなみに黒船来航が、その10年後の1853年です。)
■うるう月のおかけで、十三夜が2回
明日11月5日は、旧暦『うるう9月13日』ということで、「後の十三夜」です。
ちなみに、旧暦『9月13日』だった約1か月前の10月6日の夜は、
関東から北では、お月見にはあいにくの天気でした。
でも、上記の星空指数を見ると、
今回の「後の十三夜」は、お月見日和の所が多そう。
171年ぶりの月を、ぜひ、皆さんの目で楽しんで下さい。
5日夜 寒さは?
ただ、この時期は、よく晴れる夜ほど冷え込むもの。
東京(千代田区)の時系列の天気予報を見ると…
5日21時は、晴れですが
気温は16.5度で、北よりの風が3メートルの予想。
風速が1メートル強まると、体感温度が1度下がると言われていますので、
体感的には、15度を下回る気温となりそうです。
しっかり暖かくして楽しんで下さい。
台風20号の雲は 5日は 海上が中心
一方で、南の海上には、台風20号があるので、心配という方もいらっしゃるのでは。
台風20号は、4日12時の段階では「大型」で「非常に強い」台風ですが、
今後は、北上するにつれて、海水の温度が低い所を進むので、発達することはない見込みです。
進路は、5日にかけて日本に近付いてきますが、
5日の段階では、台風の雲は海上が中心になりそうです。
その後、6日から7日にかけて、関東の南から日本の東へ進む予想です。
今のところ、本州に接近する可能性は低いですが、
本州でも海はウネリをともなって、波が高くなるでしょう。
小笠原諸島では5日から6日にかけて、
伊豆諸島では6日から7日にかけて、荒れた天気に注意が必要です。
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気象予報士
福島県会津生まれ。
東京での大学生活を経て、テレビ山梨のアナウンサーに。
ニュースや中継、県政番組、音楽番組、グルメコーナーなど、幅広く経験しました。
フリーに転身後、大好きな気象を学び、気象予報士の資格を取得。
『OAに強い気象予報士』として
テレビ山梨「ニュースの星」気象キャスターや
NHKラジオ「ジャーナル」気象キャスターを務め、
フジテレビで気象の解説をしたり、
文化放送やニッポン放送、JFNなどでも、天気を伝えてきました。
現在は、テレビやラジオの天気原稿を書いたり、
新聞の天気概況も担当しています。
「どう伝えるか」ではなく
「あなたに、どう伝わるか」を大切にしながら
日々の天気を伝えている私が、
『あなたのお抱え気象予報士』になれれば、幸いです。