先日、大阪梅田にある「visions LOUNGE」という学生向けのラウンジで、講演をさせていただきました。
このラウンジにすばらしい、キャッチコピーがありました。
「いい会社に就職したね」は一瞬。 「楽しそうに仕事してるね」は一生。
じゃあ、楽しそうに仕事をするためには、どうすればいいんでしょうか?
就活をしている学生は、内定を取ることに全力を尽くしています。
全力を尽くすからこそ、大きな勘違いをしてしまっています。それは、目標が内定をとることになってしまうことです。
「いい会社に就職すること」はけっこう簡単
就活の面接官も、15分やそこら話をして、就活生のことを全てわかるわけではありません。
ちょっと勘がいい人なら、どんな話をすれば面接に通るかなんてわかるようになり、どんなところでも内定がとれるようになってしまいます。
でも、そうやって相手が求めていることを話すようになってしまうと、本当に自分がやりたいことと、面接官が喜ぶことに乖離が生じることがあります。
「別にファッションとか興味ないけど、ユニクロ入ったら親が喜ぶから、ファッションマーケティングに興味があるって話をした」
「初対面の人と話をするのあまり好きではないけど、サイバーエージェントに入りたいので、人と繋がるのが好きですエピソードを話した」
これで、内定とれちゃう場合もあるんですが、入った後は楽しくないですよね。
ファッション興味ない人がファッションマーケティングの仕事を毎日続けるのとか、人見知りの人が毎日女子高生に対面アンケート調査やたったりするのはとても辛い人生です。
じゃあ、どうすれば「楽しそうに仕事してるね」になれるのか?
そのためには、「自分が楽しいとおもう仕事」が何かを、学生のうちに見つけてください。
私は学生時代、いろいろなバイトをしました。
インターネット企業で働いて、プログラミングが苦手だとわかったし(理工学部なんですが)、マーケティング会社で働いて、数字を分析するのが嫌いだともわかりました。(数学は得意なんですが)
家庭教師をやって、人にモノを説明するのが得意だとわかったし(理系なんですが国語とか教えてました)、バーテンダーやって、人と話したりキーパーソンを探すのが面白いと思うこともわかりました。(当時はお酒も好きでした)
わからないと選べない
多くの学生は「あなたはどんな仕事がしたいですか?」と問われてもきちんと答えることができません。それは、実際にいろいろな仕事を体験したことがないからです。
例えば、カンボジアの子供たちは「あなたはどんなスポーツがしたいですか?」と問われてもきちんと答えることができません。
カンボジアの小学校では体育の授業がないので、50m走のタイムを測ったこともなければ、ボールを投げたこともなければ、泳ぎを教わったこともなく、自分がどんなスポーツが得意なのか、どんなスポーツをしたら楽しいと思うかがわからないのです。
とりあえず、テレビで観たことがあるからという理由で「サッカー」とか答えちゃうのですが、これはよくわからないけど「マーケティングがやりたいです」とか答えちゃう学生と似ています。
いろいろやってみる
学生のバイトのメリットは、いろいろな仕事を体験できることです。
短期間で辞めるのも自由だし、同時並行で複数の仕事をすることもできます。とにかくいろんな仕事を体験して、自分がどんな仕事が得意か、楽しいと思うかをみつけることが大切です。
ちなみに、私が運営する海外インターンシップも、マーケティングから、製品開発、生産管理、人事管理、人材採用、販売、会計まで、2週間でたくさんの仕事を体験できるようにしています。
同じチームのメンバーでも
「競合調査して、試食会開いて、カンボジア人の人の嗜好を探るのが楽しかった」という人もいれば、
「カンボジア人スタッフと仲良く作業ができたのが嬉しかった」という人もいれば、
「モノを売るの、サイコー!」という人もいます。
同じ体験をしても、見つけるものは一人一人違う。
だから、自分で体験するのが、自分が好きな仕事を見つける唯一最善の方法なのです。(そしたら、大企業辞めてYoutuberになった人とかも出てきちゃいました)
「いい会社に就職したね」と言われるのは、勘のいい学生なら就活マニュアル本をよめば充分かもしれません。
でも、「楽しそうに仕事してるね」と言われるためには、自分が楽しいモノをみつけなくてはいけません。
あなたが何を楽しいと思うかは、本には書いていないので、自分で探さなくてはなりません。
ぜひ、学生のうちに、働く体験をして、自分が楽しそうに働ける仕事を探してみて下さい!