昨日、「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する国連特別報告者のマオド・ド・ブーア・ブキッキオさんとの会談を行いました。当初時間を大幅に延長して非常に有意義な議論が出来たと思っています。
当初はブキッチオさんはマンガやアニメ・ゲームは規制せざるを得ないという考えでしたが、私から日本で初めて非実在の被害者のいないものを規制しても、児童の権利擁護には繋がらないという話を聞いたようで、その意思はある程度伝わったのではないかと思います。規制強化勧告を意識していたと思われます。
「児童ポルノ」という名称が問題を矮小化してしまっていること、児ポ法の目的が子どもを守ることだったものが、犯罪対象がポルノになってしまっていること、日本ではマンガ表現がおおらかであり社会的にも許容されていることなどを伝えました。
同時に、韓国のアチョン法の現状についても、性的暴力とは全く関係ない人が二次元創作物の所持で性犯罪者として投獄されている現状を伝え、日本もマンガ・アニメ・ゲームが非常に身近でこういったものを規制すると非常に大きな影響がでることを伝えました。
私が里親の問題に取り組み、英独蘭などにも視察に行くなど子どもの権利を守っていくことを重視している議員であると伝えると大きくうなずき、これらの主張が一方的でない合理的な主張であることは理解してもらえたのではないでしょうか。
最後には日本の課題として、子どもの権利擁護のためのアクションプランが出来ていないことを指摘されましたが、この点は確かに言うとおりだと思います。二次元規制などと本質とは外れた議論ではなく、きちんとした、子ども視点で子どもの権利を守っていく議論を進めていきたいと思います。
世界的情勢を見れば、全く予断を許しませんが、国連から子どもを守るために、マンガやアニメ・ゲームを規制すべきとの勧告が出ないことを望みます(既に国連女子差別撤廃委員会からはこういった規制の勧告が出ていますが・・・)
【資料】
(2015年10月21日「山田太郎オフィシャルWebサイト」より転載)