ちょっと油断してましたら
更新をハフィントンポストさんに見つかってしまいました。
「新国立競技場は解体工事の入札問題など、まだまだ問題山積 」http://huff.to/1t5y1JX ハフィントンポスト
ということで、この記事気合入れて書かないと大変なことになってしまいそうなので褌を締めなおしてかかりたいと思います。
前回指摘しました、スタンド工区は大成建設、屋根工区は竹中工務店を特定した。(建設通信新聞 11月3日)
という大本営発表についてなのですが、何が気になるのかといいますと
スタンド工区は大成建設、屋根工区は竹中工務店を特定した。契約は、技術協力業務と工事施工を分離。近く、基本協定を締結した上で、実施設計に対して施工者の立場から施工方法などの提案を行う技術協力業務の委託契約を結ぶ。
上記の「実施設計に対して施工者の立場から施工方法などの提案を行う技術協力業務」という部分。
「設計に対して施工者が提案を行う」と書いてあります。
あれ?5月28日に基本設計が決まったのだから、それに基づいて実施設計が進んでいるはずで、その実施設計に基づいて施工者が入札もしくはプロポーザルしたんじゃないんですか?それで大成と竹中がそれぞれ、いくらいくらでやります!って言ったんじゃないの?違うの?
ってことなんです。
ちょっと待て待て、確か、、ザハさんの設計デザインに対しても私はじめ多くの人が指摘しているように途中で横車押せる契約だったよね。
「最優秀デザインに対して基本計画者、実施契約者が変更をおこなう」
これだけでも、デザイン監修契約という不可思議な契約であることを指摘し続けているわけだけれども
今度はなんなの?
基本設計にも実施設計にも施工者が口出しするということですか?
整理すると
1.まず、ザハがグニョーっとした凄い案を作ったけれども
2.それを日建設計がビラ取ったり曲線消し去って設計をしたけれども
3.大成建設と竹中工務店が最終的に設計提案して施工します!
っていうことになってるわけだ。
えっ!?こ、こ、これはいったいどういうわけなんだろう。
じゃあ今までのことはいったいなんだったんだ?
あ...ありのまま 去年 起こった事を話すぜ!
「おれは ザハが新国立競技場のデザインをしていたと
思ったら いつのまにか降りていた」
な... 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をされたのか わからなかった...
あ...ありのまま 今週 起こった事を話すぜ!
「おれは ザハが新国立競技場のデザイン監修をして、日建設計が設計をしていたと思ったら いつのまにか降りていた」
な... 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をされたのか わからなかった...
頭がどうにかなりそうだった... デザインだとか設計施工分離だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
なんかもう時間的にタイムリミットが近づいているんじゃないのか?
もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ
という、ポルナレフのセリフが浮かびました。
これ批判するべきなのかどっちなんだろうか、、
現場を知らないイキがったデザイナー建築家の初めての仕事に住宅の依頼してしまって、予算も具体性も破綻してしまって、工務店の大工さんに全部見直しかけて助けてもらった、、といった話を聞くことがあります。
その場合は、施工者さんに助けてもらってよかったね、で済みますが、
公共事業関係では、もはや設計・施工分離発注体制というのが常識になっていると思うのですが、、
そうじゃないと、施工会社の入札ができないと思うんですよ。
普通なら基本設計が終わって、許認可を取って、許認可後に実施設計をおこなって、はじめてここで施工会社を呼び集めて設計図を渡す。
そして、相見積もり、工事費比較、要は入札という段取りになります。
全員同一の設計図を渡されてその内容に基づいて工事費の入札をしてるとばかり思っていたんですが、、
先ほどの建設通信新聞の記事をよく読むと次のように書いてあります。
技術協力業務は、●設計全般に対する技術検証・技術提案●施工計画の検討・提案●スケジュール管理支援・工事工程の検討・提案●概算工事費の算出●コスト管理支援●予定専門工事会社の選定●専門工事会社のパッケージングなど。
実施設計段階から施工者の技術者を参画させ、最良、最適な建設を見据えた技術的な検討や工法などを協議して、仕様を確定させる
全部じゃん。
通常の設計実務でやる実施設計の内容やら施工監理業務の全部じゃん、ここでゼネコンに求めているのは。
つまり、ザハのデザインは成り立たないので、日建設計がなんとかしようとしたものの、なんともなりそうもないので、ゼネコンに実施設計まで背負わせようという、そんな恐ろしい計画の片鱗です。
でもって、そのまま施工までもやってもらおう、ということのようです。
ていうことは、まだ具体的な設計できていないのか、、
ということが自明になってきたわけなんです。
つづく