明日、いよいよ新国立競技場計画の見直し後のコンペ応募案が出ます!
といっても、すでに建築業界の大方の人は知っているんですが、、、
応募する建築家は隈研吾さんと伊東豊雄さんだけです。
たった2案です!
白紙撤回見直し!となったあげくの結果として
まあ、その原因は最初のコンペがメタメタで、予算や敷地条件や都市計画法を無視して審査員が選んでしまったザハさんの案をうまく現実化するところに着地させることができなかったからなんですけどね。
そして、この計画を引っ張利過ぎたあげくの果てに、時間がなくなってしまったんです。
もっと早く見直しておけばよかった。
もっと早く実施計画状況を政治家はじめ国民に知らせておけばよかった。
ということだったんです。
そのあたりの検証も中途半端になされていましたが、、、
ま、白紙撤回以降は次期コンペがどうなるか、、に私は集中してましたので過去のことはあまりほじってなかったのですが、すごい勢いで検証しまくっている人が出てきたので、
その辺はこの方のブログをご参照ください。
公に公開された情報のみで、ほぼ私と同じ見解に達してらっしゃいます。
特に100回目以降が面白いです。
で、見直しコンペですが、デザインビルド方式というものになったんですね。
どういうものかというと
日刊建設工業新聞のサイトにうまくまとめてあります。
前回の反省からデザインを迅速に具体化できるように設計者と建設会社は初めからチームを組んでね。というものだったのです。
日本にはスタジアムの施工をおこなうことができるくらいのゼネコンは大手5社から準大手10数社、それに次ぐゼネコンまで入れると20数社は存在していますから、少なくとも数社から10数社の応募が見込めるといいなあ、と考えていました。
が、現実は「大成建設さんがどうせ取るんでしょうから、遠慮しときますわ」でした。
これ、実際に私が「日本のためにオリンピックのために日本の建設界のために応募してください!」と接触したいくつかの準大手ゼネコンの役員さん達が言い放ちました。
なぜ接触したか!
それはですね、もしかして本当に大成建設だけになってしまうのか?という不安もあったんですが、もう一つは
「応募しよう思て関西系のゼネコンさんと連絡とってんねんけど、誰も応じんわ」
という声を聞いたからなんです!
誰から?
遠藤秀平さんからに決まってるじゃないですか!
以前、建築家の遠藤秀平さんについて軽く解説したことがあるんですが
遠藤秀平さんは実は前回のコンペに応募されていました。
そして、伊東豊雄さんと同様、新国立のコンペのあり方、要項、審査委員たちへの批判もされていた。
応募して落ちたもんが何ゆうてんねん、という逆風もモノともせず。
そして、昨年わたくしが蟷螂の斧を振りかざし、新国立にガンガンもの申して苦しいときにも、「ホンマ君勇気あるわ」といろいろ励ましてくれていました。
私にとりまして20年来の友人というか兄貴分的な人なんですね。
ま、その遠藤先輩が困っている。
パイセンがコンペに応募するために組んでくれるゼネコンを探している。
同時に、今度ご紹介しますが遠い海の向こうオランダ活躍している日本人建築家の友人、松浦さんが所属するMAXWANも応募を考えているが国内ゼネコンが見つからない、、と相談を受けておったわけなんです。
建築家の横河健さんともいろいろ対策を話し合って、、JIAの芦原太郎さんともお会いして、ということで奔走しておったわけですが、、、、
日本の準大手ゼネコンときたら、、こうですよ。
結局、大成さんが出すんだったら、、楯突いたことになるのは、、どうせウチらに決まらんし、、無駄なことはしたくないんで、、、時間もないし、、とグジグジグジ
大成さんが大成さんが大成さんが、、、
ほんなら、大成死んだらおまえも死ぬんか!!
と言ってやりたくなりました。
初めから取れるとか取れないとか、無駄だとか、負けるとか、怒られるとか
本当に男気の感じられない業界になったもんだな!
と失望しておりました。
結局、遠藤さんにも松浦さんにも力にもなれず。
それから二ヶ月後の先週ですが、遠藤さんから連絡があったわけですよ。
「森山くん?新国立競技場の設計できたから見にけえへん?」
はあっ?
やってたんですか!
「うん、この件日本の建築界にとって大問題やねん。誰かがな異議申し立てせえへんとな。このまま無風状態でさら~っと行かすわけにはいかんやろ」
なにかっこいいことやってんですか!
というわけで大阪に行ってきましたよ!
(2015年11月15日「建築エコノミスト 森山のブログ」より転載)
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