夫が沖縄に一人旅へ行ったときの話です。
まず初めに感動したことは、温暖な気候と美しい海、そして、「外国人の多さ」だったようです。まぁ、米軍基地があるので、そりゃあ、アメリカ人もたくさんいるでしょう......
私の実家がある大阪では、ほぼ外国人を見かけなかったので、なかなか新鮮だったようです。
言葉が通じることが多かった分、大阪よりも快適に過ごせたようでした。
10日間の沖縄旅行を堪能すべく、大荷物を携えながら、私が予約してあげたホテルへと向かった夫。
そこで夫は、受付嬢の度肝を抜くこととなりました。
従業員が発した「無理」の意味が分からなかった夫は、日本ではホテルも土足厳禁なのかと思ったそうです。
しかし――、私が予約したのは激安だった「カプセルホテル」......。
イギリスには「カプセルホテル」が存在しないので、
と、かつてない衝撃を受けたと同時に、「自転車を個室に入れる事は無理」の意味に合点がいったそうです。
横になるだけの個室には、もちろん、自転車を置くスペースはありません。
その上、通路も狭かったので、結局、自転車は受付にて預かってもらったそうです。
余談ですが、カプセルホテルのアイデアに激しく感銘を受けた夫は、あらゆるアングルで個室の写真をカメラに収めていました。
9日間のカプセルホテル暮らしを満喫した夫は、最終日にビジネスホテルへと移動しました。
沖縄行きの航空チケットを購入した時に「ホテル1泊無料券」が付いて来たからです。
4畳ほどの小さな部屋だったのですが、夫は思わず「広っ‼」と、叫んだそうです。
「『部屋の中で歩ける!』って、スゴイ感動シマシタ!」と、狭いビジネスホテルをベタ褒めしていた夫がなんとも不憫でした......。
ちなみに、激写しまくったカプセルホテルの写真は、夫の友人たちに、「死体安置所みたいだ」と、大いに笑いを取れたようです。
さて、イギリスには、ホテルのほかに、個人が経営する「B&B」という、日本の民宿のような施設があります。
「B&B」とは、「BED(ベッド)」と「BREAKFAST(朝食)」の頭文字で、その名の通り「ベッドと朝食付き」という意味です。
自宅を改築して「B&B」を経営している家も結構あり、人口4千人の我が町にも10軒以上あります。
ホテルより格安で宿泊でき、とてもフレンドリーなので、長期の滞在には是非お勧めです。
(終わり)
★コラム著者の4コマコミックエッセイ
「日本人嫁、英国に住んだらツッコまざるをえなかった 」絶賛発売中!!
★マンガ版もあります!「ホリースコットランド絵日記」 最新話はすくすくパラダイスぷらすへGO!