断る勇気!政治家は「個人的なお願い(公私混同案件)」を受けてはいけない

「今日は、地元で陳情がありまして...」なんて言葉を政治家・議員はよく使いますが、これって具体的にどんなことをしているのでしょうか?

「今日は、地元で陳情がありまして...」

なんて言葉を政治家・議員はよく使いますが、

これって具体的にどんなことをしているのでしょうか?

「陳情」とは議会用語で、市民から所定の様式に則って

正式に議会に対して提出される要請・要望を指す一方、

「ちょっと○○先生、アレなんとかしてよ」

「いま××の件で困っているんだけど、相談にのってくれない?」

なんていう身近な有権者のお願い事を聞くことも、

広義の意味で「陳情」とすることがあります。

私が対応してきた案件でいうと、例えば十条駅前の

「点字ブロック&手すり」問題。ネット上でも大きな話題になりまして、

点字ブロックから手すりが?!見えてる自分に「見えていなかった」コト

つい先日、こちらの手すりは無事に改修されました!

(ので、ご報告も兼ねてこの記事を書いております)

(before)

(after)

これは実際に目の不自由な方からの「陳情(要望)」で

政治と行政・事業者(JR)が動き、改善した案件と言えます。

地元陳情ではありませんが、警視庁遺失物センターのHPに

言語聴覚障害者用の問い合わせフォームがついたのも、

陳情対応による成果と言えそうです。

言語聴覚障害者が利用できない?!「警視庁遺失物センター」の対応が改善されます

そして昨日今日で対応しているものとして、

「(北区立)中央公園の広場に、ずいぶん前から廃材が置きっぱなしになっている。

 これでは子どもたちが満足に遊べない、早急になんとかならないか?」

という訴えをいただきまして。

実際に自転車を飛ばして現場を確認し、

おおう、確かに半分以上が木材置き場と化している...!

ということで、早速北区役所の担当部署に連絡を取り、

「いつから、どうしてこの状態になっているのか(廃材をチップにする機械の故障のためらしい)」

「どれくらいの目処で故障は直り、広場は元通りになるのか」

「作業を請け負っている業者はどんな業者か、きちんと入札で選んでいるのか」

などなどを厳しく確認させていただきまして、

11月10日から作業再開、早急な撤去の約束をいただきました。

北区立の公園なので、一義的には区議会議員がその管轄になると思うのですが、

私も地元選出の地方議員として、こうした対応をすることがあります。

(同じ党の区議会議員さんに相談して、話を振るケースもある)

さて前振りが長くなりましたが、

本日の言いたいことは何かというと

「政治家が受ける陳情は公益性・公共性の高いものに限るべき」

ということであり、裏を返せば

個人的なお願いに乗ってはいけないのでは、ということです。

上記の3つはすべて、公共性が高いと私が判断したもので、

概ねご理解をいただけると思います。公園なども、多くの区民の利害が絡みますので、

「自分で区役所にクレーム入れて下さいよ」ではなく、議員として対応をいたしました。

ところが議員の元には、個人的な依頼もよく舞い込みます。

典型的&わかりやすい例でいえば

「保育所に入れないんだけど、うちのコなんとかしてくれない?」

みたいなものです。

「都内の待機児童問題をなんとかしてくれ」

ならもちろん、ご意見として賜り努力をしますが、

個別案件の対応をするのは議員の仕事ではありません。

でもまあ、こういうご相談が多いのも現実でして...

騒音などの近所づきあいや、法的なトラブルなど、

「当人同士でお話するか、弁護士にご相談ください」

とお伝えしたくなる時が多々あります。

「応援したんだから、なんとかしてよ」

「やってくれたら、次も投票するよ」

そう言われれば、面と向かって断るのはなかなか難しいのは現実です。

それでも、政治家は毅然とした対応を心掛けなければなりません。

「おねだりする有権者と、それに応えてきた政治家」

という構図は、こんなところにも表れているのではないでしょうか。

とはいえ、個対公(区民対行政)のトラブルについては、

どこまでが個人的なお願いとするかの線引きは難しいのも事実です。

(行政の窓口対応へのクレームなど)

私自身もまだ自信をもって峻別できるわけではありませんが、

表題の原則を胸に、染まらず変わらず、対応していきたいと思います。

まあ個人的なお願いにせよ、私が邪険にすることは決してありません。

もし皆さんもお困りなこと・お気づきなことがあれば、

「こういうのは、議員さんに相談できますか?」

と身近な地方議員に気軽に相談してみてください。

色んな議員さんの個性が見えてくるかもしれません。

それでは、また明日。

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