Facebookでマニュアル欲しい人と聞いたら、反響あったので掲載します。
ポイントは簡単なことです!
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普段のコミュニケーションは「恩田が声を発してそれを介助者が復唱する」という方法が、現在メインの方法です。
(例:恩田「タオル」介助者「タオル」 恩田「かけて」介助者「かけて。わかりました」)
声が聞き取りづらい時や恩田が疲れている時など、復唱ではコミュニケーションが取りづらい時に使用するのが、「口文字」と言われる手法です。
○基本手順
・復唱では聞き取れないと判断したら介助者は「口文字でいきますよ」と宣言し、確認する。
・介助者は「あ・い・う・え・お」と母音を読み上げていく。
・患者は自分が伝えたい母音に来たら、1回頷く。
・介助者は、母音を横の段に読んでいく。
(例:い・き・し・ち・に...)
・患者は自分が伝えたい文字に来たら、1回頷く。
*濁音(がぎぐげご・ざじずぜぞ等)の場合は2回、
半濁音(ぱぴぷぺぽ)の場合は3回頷く。
・介助者は、次の文字を読み取る。
以上を、本人が文字を伝え終わるまで繰り返します。
○特殊ルール
*小さい「っ」や「ゅ」等は、文脈で判断する。
*「ん」は、患者が「ん」の口をする。
*「を」は「お」、「は」は「わ」で代用する。
*介助者は、慣れない内はメモをとる。
【よくある失敗】
・メモを取るのに必死で、1回頷いた瞬間にメモに視線を落とすが
実は2回頷いていた(頷きの見落とし)。
きちんと動作が終わるまでしっかりと見届けてから、メモを取ってください。
・先読み(例えば「あ・か」まで聞き取った時点で「あかり、ですか?あかね、ですか?」と介助者が先に聞いてしまう事)をして、途中でめちゃくちゃになる。
基本的には、途中で意味がわかった(と思った)場合でも最後まで文字を聞くようにしてください。本人がとても急いでいる場合などは状況によります。
・文章が終わったかどうかわからない。
終わったかな、と思ったら「終わりですか?」と聞いてください。
・文字を言うスピードが一定じゃない。早すぎ遅すぎ。
スピードが途中で変わると、頷くタイミングをはずしてしまいます。何度も口文字を行なう間に、皆さんが読みとりやすく恩田も頷きやすいスピードを探してください。
(2017年10月21日「片道切符社長のその後の目的地は?ALSと共に生きる恩田聖敬のブログ」より転載)