(PIXABAY)
7歳の女の子でも、自分の体について悩んでいるという事実をご存知だろうか。
ガールスカウトが2016年に実施した「Girls Attitudes Survey 2016(女の子たちの態度に関する調査)」では、7〜10歳の女の子たちの約40%が自分の体を恥ずかしく感じたことがあると回答した。また、15%がほとんどいつもそう感じていた。
10歳年齢を重ねると、更に状況は悪化する。17〜21歳の女性の78%が自分の体を恥ずかしいと感じたことがあり、その半分は「ほとんどいつもそう感じている」と答えた。
この調査から、若い女性たちが見た目についてプレッシャーを感じており、「自分は世の中の基準を満たしているほど可愛くなく、細くなく、完璧でない」と思っていることがわかる。
若い女性の知り合いがいる人たち全員がこの結果を知って心を痛めるかもしれないが、ただそれだけではなく、私たちの未来に関係する大きな問題でもある。
自分の体に自信が持てないことと摂食障害の間には、はっきりとした関係がある。食べ物と良好な関係を築けないと、最悪の場合、拒食症や過食症や無茶食いといった摂食障害に陥ってしまうことがある。そうなると命が危険にさらされる。
摂食障害にならない多くの人にも、食べ物は生き方を支配するほどの力を持っている。食べ物が理由で不幸せな気持ちを感じたり、自分を好きになれなくなってしまう人たちは少なくない。
調査によると、2015年に痩せるためにダイエットをしたイギリスの女性の割合は、60%だった。この数字は、今の若い世代が成長するにつれて増えると考えて間違いない。そのうち、ほとんどの女性が自分の見た目に満足できず、それを解消するために体重を減らすダイエットをする国になってしまうだろう。
このニュースを喜ぶのは、イギリスで20億ユーロの市場があるといわれているダイエット産業だろう。
ダイエットで状況が改善できるのなら、私だってダイエット関連の会社の株を買う。しかしダイエットは、体重を減らしそれを維持するための最善の方法ではない。ダイエット経験者の50%が、ダイエットを終えた時にダイエットを始めた時より体重が増えていたという報告もある。
他にも、私たちが目を向けなければいけない大きな問題がある。人的資本の喪失だ。ヨーヨーダイエット(体重の増減を繰り返すダイエット)や無茶食いには、多くの時間やエネルギーが費やされている。自分の体を好きになれないという問題にとらわれている間、女性たちは多くの才能を無駄にしていることになる。
調査では、11〜21歳の女性の37%が、「自分を時々、もしくはしょっちゅうセレブと比較する」と答えた。比較することで、彼らは自分には何かが欠けているように感じてしまうだろう。こんな大きな問題を抱えているにも関わらず、私たちの社会では、未だにモデルの体型はどれくらい細くあるべきか、といった議論がなされている。
子供たちはソーシャルメディアを通して、細い体型のモデルたちを頻繁に目にする機会がある。そしてそれは、自宅から始まる。あなたは家で、細いモデルたちが出ているInstagramをよく見てはいないだろうか? あなたは自分の体が好きだろうか? それに、女性の外見についてよく話すだろうか?
モデルたちの体型が極端に細い理由、それは「私たちが彼らにそういう体型であって欲しい」と望むからだ。もし私たちがそう望まなければ、Gucchiはすぐに、アシュリー・グラハム(大きい体型のモデル)をモデルに起用するだろう。私たちが自分の体や他人の体を批判するのをやめれば、すぐに変化が起きて社会は平均的な体型のモデルを見たいと思うようになるだろう。
それが間違っていないということは、調査に参加した女性たちの回答からわかる。「女の子や女性たちの生き方を改善できるのは何だと思うか」という質問に対し、7〜10歳の女の子の54%が「他の女性の外見を悪く言うのを止めるべき」と回答した。
彼らは正しい。私たちはまず、自分の体をポジティブに捉えるところから始めるべきだ。そのために、体を愛するまでしなくても、自分の体が特別で大切なものだと考えよう。
そして、ひとりひとりの体は多様で違うということを受け入れよう。もし、自分の体が理想の体型じゃないと思ってしまうなら、「なぜそう感じるのか」と自問しよう。それから、引き締まった細い体の写真を眺めるのも止めよう。自分を幸せにする考え方をしよう!
それが大切な理由。そうして初めて、私たちは子供たちに「あなたはそのままでいいんだよ」というメッセージを送れるから。 そうすれば、女の子たちは「自分の可能性に、限界なんてない」と感じて生きることができるようになる。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。