不動産を所有したら、賃貸と違い何かトラブルが発生したからといって簡単には引っ越せません。特に女性の一人暮らしやお子さんがいらっしゃる家庭の場合、ちょっとした油断が事件につながりかねないので、防犯には細心の注意を払いたいところです。
不審者に自宅の中に入られないようにするには「窓や玄関ドアに防犯性が高い製品を使う」「鍵を掛け忘れない」「不用意に玄関ドアを開けない」といった対策が大切です。
そこで、ここではこれらの対策に役立つ防犯対策品の情報をご紹介。ご自宅の状況に合わせ、必要な対策を検討してみてみましょう。
玄関の鍵のかけ忘れを防ぐ
警察庁の調べでは、侵入窃盗の手口で最も多いのが「無締り」、つまり鍵がかかっていない玄関や窓から入ったというものです。いくら防犯性が高い鍵を設置していてもかけ忘れてしまったのでは不審者が容易には入れてしまいます。
ところが、「あれ?今、玄関の鍵、かけたっけ?」と、家から出て少しして心配になることも。こういうことが起きるのはだいたい時間がなく慌てているときなので、見に戻る時間はない・・・。「大丈夫に違いない!」と思おうとしながら、帰宅するまで心配なままだったという経験がある方はたくさんいるのでは?
そんなとき便利なのが、鍵をロックするとキーの表示窓の色が変わるという商品。出かけてすぐ「あれ・・・かけたっけ?」と心配になったとき、キーの手でつまむ部分にある表示窓を見ればロックしたのか、しなかったのかがすぐわかりますので、不安なまま外出せずに済みます。
以下の参考商品以外にもいくつか販売されているようですが、どの鍵にでも取り付けられるわけではないようなので、お持ちの鍵が対応するかどうかなどご確認をお忘れなく。
(参考)MIWAロック「ChecKEY(チェッキー)」
インターフォンにモニタを取り付ける
カメラが付いていないインターフォンの家では、在宅時の来訪者に「宅配便です」と言われれば、「本当に宅配便かな・・・」と不安に思っても荷物を受け取るために開けざるを得ません。ですが、できれば不安なままドアを開けたくはないもの。
そこでお勧めなのがインターフォンを交換することなく玄関外の様子を見られるモニタカメラ。以下に参考でご紹介した商品はドアに穴を開けたり配線工事をしたりという作業が不要なので、簡単に取り付けができそうなのが魅力です。
なお、こういった後付けのモニタ製品のうち、録画機能があるものを選ぶと、外出時に誰が自分の家を訪ねてきているのかチェックできます。不審者が自分の家の様子を見に来ていないかなども確認できてより安心です。
(参考)Panasonic「ドアモニ」
防犯フィルムで窓からの不正侵入を防ぐ
窓から不正侵入されにくいよう補助錠を取り付けて防犯性を高めているという方は多いのでは。ですが、補助錠はあくまでも入るのに手間取らせるだけのもの。ガラスを切る場所を増やして少し手間をかければ、ガラスに開いた穴から手を室内側に入れて鍵(クレッセント錠)と補助錠をそれぞれ外して窓を開けられてしまいます。ですから、補助錠だけでは窓の防犯性は高いと言えません。
そこで、窓の防犯対策はガラスが容易に切られないようにする「防犯フィルム」を貼るのがお勧め。もしベランダなどに侵入した不審者が工具などでガラス表面を割ったとしても、室内側に貼ったフィルムには穴がなかなか開きません。手を室内側に入れられませんから、鍵を開けられず、窓を開けられないというわけ。
なお、「防犯フィルム」と銘打って売られているのに実際には効果がない製品も多いようです。警察庁が性能を検証済みのフィルム製品や貼り方(専門業者に依頼する)などの情報を公開していますので、参考にしましょう。
(参考)警察庁「住まいる防犯110番 ガラスの防犯性能」
(参考)公益財団法人全国防犯協会連合会「防犯性能の高い建物部品目録」
※ページ内に「ウィンドウフィルム」製品紹介のリンク有り
ベストは「CPマーク」付きの製品を利用すること
家の中に不正に入られないようにするには、とにかく鍵を不正開錠されないようにすることが最も大事。そのためには、高い防犯性能を持つ錠前やドア、サッシ、ガラス、フィルム等々を開口部に使用すると安心です。
ただ、いざ防犯対策品を選ぼうと鍵メーカーや販売するショップで錠前・鍵を見ていても、本当にその製品の防犯性が高いのかを専門知識がない利用者が見分けるのは難しいもの。
そこで、平成16年に警察庁や国土交通省など複数の官民団体により、防犯性能が高い建物部品(防犯建物部品)が公表されるようになり、それらにはCPマークが表示できるようになりました。
CPマークの表示が認められた製品は、メーカーサイトや製品の説明書などにこのマークが掲載されているため、高い防犯性能があることが一目でわかります。
(参考)■警察庁ホームページ警察庁「住まいる防犯110番 CPマーク」
家は安心して過ごしたい場所。「ここは大丈夫!」と安心できる場所にするためにも、窓や玄関の防犯対策を見直してみてくださいね。