投票日間際のTwitterを覗いてみた(2014滋賀県知事選挙の場合)

7月13日(日)は滋賀県知事選挙の投票日でした。数多くの国会議員が候補者の応援に駆けつけるなど、全国的にも勝敗に注目が集まっていました。
Reuters

7月13日(日)は滋賀県知事選挙の投票日でした。数多くの国会議員が候補者の応援に駆けつけるなど、全国的にも勝敗に注目が集まっていました。

昨年夏の参議院選挙からインターネットを使った選挙運動が解禁されましたが、実際に投票日付近でどのような投稿がおこなわれているのかと思い、週末にTwitterで覗いてみました。

投票日前日12日(土)のお昼頃から時間を空けて何度か覗いていましたが、「♯滋賀県知事選」や「♯滋賀県知事選挙」といったハッシュタグ付きの投稿を検索してみると、多いときで数十秒ごとに数多くの投稿が流れていきます。

多くは誰かが投稿をした内容を自分のフォロワーに知らせるためのリツイートで、元々は同じ内容である投稿が、投稿者が異なるリツイートの連続で画面を埋める事もありました。

ただ投稿のバリエーションはさほど多くないようで、しばらく見ていると、見たことがある内容が再度リツイートされてくることも多かったです。

具体的な記載はあえてしませんが、リツイートされる投稿の大半は『相手候補を貶めるような内容の投稿』が占めていて、今回の滋賀県知事選挙の場合は概ね二つの勢力による足の引っ張り合いが続いていたと言えます。

私が見ていたタイミングでは全体の8割くらいはそういう内容と感じました。

(実数を調べたわけではないので個人的な感覚です。申し訳ありません)

それ以外の投稿を見てみますと、お昼頃から夕方までは、「○○候補の最終演説が○○で行われます」とか「○○での演説の様子です」などの情報が流され、20時頃からは最終演説の模様がYoutubeにアップされたものなどがTwitter上を賑わし始めました。

表現が適切かどうか分かりませんが、候補者サイドから新しい情報が出されると、餌を放り込まれた池の鯉のような群がり方で情報の拡散が行われているようにも見受けられます。

日が変わる頃になると候補者サイドからの最後の挨拶の投稿などが拡散されるなど、時間の移り変わりによっても流れる情報は変わっていくようです。

同じように投票日当日13日(日)のTwitterの様子を見てみると、二つの勢力による足の引っ張り合いは続いてはいましたが、前日と大きく違うのは、半分ほどの割合で「投票に行こう」と呼びかける投稿が占めていたことです。

投票を呼びかけるツイートには、「私は滋賀県民ではありませんが」とか「どうやら滋賀は雨のようですが投票に行ってください」など、直接選挙権をもたれないとみられる方々からの投稿も多く見られたのも特徴的でした。

滋賀県民の方は複雑かもしれませんが、全国的にも注目を集めた、「国政の代理戦争」という意味合いを持ってしまった選挙ならではの事かも知れません。

「○○時現在の投票率が○○%です。皆さん投票所に行こう!」など、選管から発表された数字が入ったものや「あと○時間です!」と言った形で適宜入れ替えられるなど、とても必死な雰囲気が伝わってくるものもありました。

もちろんインターネット上では情報の真偽はすぐに分かりませんが、ネガティブな情報についてたまたま目にすることがあれば、候補者への印象としてマイナスに作用すると考えられるので、一定の効果はありそうな気がしました(やって良いか悪いかは別にして、です)。

ただ、多くのツイートがネガティブなもので占められる現状は、比較的内情は分かっているつもりの私でも気分が悪くなり、目を背けたくなってきます。

情報を得ようとしてアクセスした人々から、政治参加に対する意欲そのものを削り取ってしまいそうな印象すら受けました。これまで表立って見えなかった選挙の裏側の一端が少し見えてきてしまった感もありますが、実際のところ有権者はどう感じているのでしょうか。

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