民進党代表選、「信頼の回復」を「リアリズム」で訴える枝野幸男さんを支持します

敢えて紙一重の差で選ぶとするならば、ということで、私は以下の3点に着目しました。

民進党代表選挙が告示になり、前原誠司さんと枝野幸男さんが立候補しました。

お二人の主張を様々検討しましたが、今回は、枝野幸男さんを支持することに決めました。

中妻じょうた

今回の代表候補のお二人は、経験も十分、これまでの民主党・民進党の失敗を踏まえ、日本の現状を正しく認識し、国民に政権選択の選択肢となる政党を作らなければならないという使命感に燃えている、という点では選ぶところがありません。

今回の代表候補は、ほんと、どちらもお勧めできます。

もし前原さんが代表に選出されたとしても、私は異論ありません。

それを、敢えて紙一重の差で選ぶとするならば、ということで、私は以下の3点に着目しました。

「信頼の回復」を「リアリズム」によって行うと訴えている

以前、文京区で行われた憲法勉強会で枝野さんとご一緒したことがあるのですが、そのときも枝野さんは「政治的リアリティ」という言葉を使っていました。

理想としてはいかに正しくても、政治として、どのような優先順序か、どのようなステップを踏むかを間違えると失敗する、ということです。

「私が(前原さんと)違うとすれば、リアルな政治においてどう結果を出していくのか。そのためには国民の理解と、理解を得るためのプロセスが重要である。正しい政策や主張であっても、やる順番を間違えたら、国民の理解を得られずに失敗をする」

まさにこれこそが、民主党と民進党に欠けていた考え方です。

いかに理想と正論を語っても、「本当に言っている通りやるのか?」と思われたら、そこでおしまいなわけです。

では、まずどうやって信頼を回復するのか、と考えるとき、優先順位が重要になります。

これについても、枝野さんの考えは具体的です。

「私はちょっと細かすぎると言われるかもしれませんが、介護職員、看護師、保育職員、保育士さん。こうした人たちの賃金を上げるために公的資金を突っ込む」

具体的かつ、迅速に成果が出せる政策を真っ先に挙げています。

私もこうあるべきだと思います。

まず成果を出すこと。

それによって信頼を回復させなければなりません。

「地域からのボトムアップ」を訴えている

私は常々、「風は二度は吹かない。だから、一人一人の国民と顔を合わせ、大きな桶に雫を一滴一滴溜めていくように、信頼を蓄えていかなければならない」と訴えています。

この点、枝野さんも同様の見解を示しています。

まったくその通りです。

ようやく、こういうことをきちんと言ってくれる代表候補が出てきてくれたか、という想いです。

「原発ゼロ」を政策の柱として強く打ち出している

私は3.11直後から「原発はこの先続けていけるものではない」と確信し、原発のない社会をめざす自治体議員連盟に所属して、微力ながら活動をしてきました。

民進党は電力総連を含む連合の支援を受けていて、電力総連としては脱原発に消極的なのは事実です。

ただ、その連合とも合意した上で打ち出しているのが「2030年代原発ゼロ」という民進党の政策方針です。

異なる意見を集約してひとつの方向性を出しているという、これはあまり語られませんが、民進党が達成した重要なマイルストーンです。

この達成点を大事にして、あとは政権を取り、具体的に進めればいいのです。

前原さんも「2030年代原発ゼロ」という達成点に従ってエネルギー政策を語っていますので、そこは大きな違いはないとも言えます。

ただ、3.11当時の官房長官として、原発という存在に対して圧倒的なリアリティを知り、だからこそ語れる重い言葉、枝野さんのその「熱」を買いたいと私は思います。

《原発についていえば、絶対の安全はありえない、ということだけが絶対なんです。これが教訓なんです。一度、事故が起きてしまったときにこれを止めることがいかに難しいか。 できるだけ早く、原発をやめます。私だから、リアリズムを持って、原発をやめることができるんです》

《原発をやめるってそんなに左派的なんですか? 絆や家族が壊されたんですよ。大事な国土を汚染して、人が住めない状況を作ってしまった。(家族や国土を大切にする)保守派こそ脱原発に賛成すべきではないですか?》

*

以上の点によって、私は枝野幸男さんを支持します。

全国の民進党党員・サポーターの皆様。民進党所属の地方議員の皆様。そして態度未定の国会議員の皆様。

どうか、枝野幸男さんへの支持をよろしくお願いいたします。

(2017年8月25日「板橋区議会議員 中妻じょうた」より転載)

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