男性議員の育休取得、一番大事なことを誰も言わないので書いてみた

これは、単に制度の問題のみならず、日本人の子育てと労働に対する意識の問題であると考える必要があります。

宮崎謙介衆院議員が育児休暇の取得を希望した件について、様々な議論が行われています。ただどういうわけか、一番大事なことを誰も言わないので、一筆書いてみました。

私も、1歳の次男の子育てに取り組むイクメン議員でございまして^^

個人的な意見ですが、男親が育児で一番なすべき仕事は、母親が「育児以外のこと」ができるよう、とにかく子どもの相手をしてやることだと思っています。

これをやらないと、母親は24時間365日ロックオンされてしまいます。

うちには15歳自閉症の長男もいますし、男親が育児に協力しないと、母親は本当にぶっ倒れます。

核家族が当たり前の社会において、男性の育休取得推進や保育の拡充は必須であり、ようやく自民党さんもこの点を否定しなくなったことは確かな進歩であると思います。

子どもと一緒にいると、様々なことに気づきます。

本題と違いますが、一点言わせてもらってよろしいですかね...。

タバコの吸い殻のポイ捨て。

これほんと、極悪です。

小さい子は、なんでも拾って口に入れてしまいます。

そして、タバコを1本飲み込んでしまったら、小さい子は死にます。

猛毒をポイ捨てしているんだということをぜひご理解ください。

板橋区におきましては「エコポリス板橋クリーン条例」により、タバコのポイ捨ては区内全域で禁止されていますので、喫煙者の皆様は携帯灰皿の携行をお忘れなくお願いいたしますm(_ _)m

さて、男性政治家の育休については明確に制度化されてはいませんが、「育休宣言」をして仕事を絞ることは可能です。

成澤廣修・文京区長がこれを行って、「育休区長」として有名になりました。

私も「育休宣言」こそしていませんが、やはり出産前よりも育児のために割く時間が増えることになり、どうしても政治活動の時間が減ってしまうことは否めません。

この「政治活動の時間が減る」ということが引き起こす大問題こそが、私が言いたい、男性議員の育休取得を阻む一番大きな問題なんです。

つまり、

育休を取ったら、次の選挙で落選してしまうのでは...?

という懸念なのですよ^^;

有権者と接する機会は減ります。

区政レポートを作成する時間もなくなり、今年は恥ずかしい話ですが、1号しか作れませんでした。

ネットでの発信頻度も低下します。

有権者は、活動が見えなければ「何もやってないのでは?」と受け取ります。

さらに、男性議員の育休取得に批判的な意見を持つ有権者もいると考えられます。

このようなことを様々考えると、2期連続最下位当選という記録を達成してしまった身としては、「育休宣言」をすることなど、とてもじゃないけどできません^^;

そしてこれは、いくら制度を整備しても解消できない問題なのです。

日本社会の普遍的な課題「育休を取ったら、キャリア的にマイナス」

この問題は議員のみならず、いや男性のみならず、日本社会におけるあらゆる働く人々の問題でもあります。

制度としての育休があっても、「育休を取得したら、キャリア的にマイナスになるのではないか」という懸念があるから、育休を取得しない...ということが多々あるわけです。

このような「日本社会の風土」が、男性の育休取得率2.3%という数字になって現れているのではないでしょうか。

ですからこれは、単に制度の問題のみならず、日本人の子育てと労働に対する意識の問題であると考える必要があります。

逆に「意識を変えるために、男性議員の育休を率先して制度化する」という考え方もなくはないですが、はたしてそれでどこまで変わるのか...。

2期連続最下位当選議員が「よし、育休を取ろう!」と思えるようになるには、時間がかかるでしょうね^^;

また「議員特権だ」と受け取られないようにすることも注意しなければなりません。

より一層の議論と、日本社会全体の意識変革のための粘り強い努力が必要だと思います。

(2015年12月28日「中妻じょうた公式ブログ」より転載)

注目記事