*僕はネットメディア関連の仕事をしているわけでもないし、エンジニアでもなく、単なる1ユーザーで、今朝みかけた記事をざっと読んだだけで書いているので、間違いや不足があるかもしれないので、そのつもりでお読みください。
なにかというとPocketの話である。
ご存じないかたのために説明すると、ネットを見ていて気になる記事があった場合、Pocketというサービスを利用すると、あとで簡単に読むことができる。
アプリをダウンロードすれば、スマホでもタブレットでも読むことができるし、このサービスがはてなブックマークなどと違うのは、ネット接続のない環境でも読むことができるということだ。
さて、おとといからFirefoxにPocketが標準装備されるようになった。
僕が普段使っているブラウザもFirefoxなので、見てみるとたしかにPocketのボタンがついている。
そして、アドレスの窓の最後にリーディングボタン(本のマーク)というのもついており、そのボタンを押すと記事本体のみの表示になって読みやすくなる。
Pocketというサービスがあることを知ってはいたが、僕はPocketをあまり使ってこなかった。
使わなかった理由は、はてなブックマークで充分だと思っていたからだ。
はてなブックマークもPocketと同じように他の端末とそのブックマークを共有できる。
お気に入りの記事をあとで読むためのツールとして、Pocketとはてなブックマークを比べると、
■Pocketが優れている点
*ネット接続がなくても読める(はてなブックマークはあくまでブックマークなのでネット接続がないと読めない)
*ソーシャルなサービスではないので、サービスを利用したことがほかの人に知れることはない(はてなブックマークには「未公開のブックマーク」という機能もあるが、そのためにはチェックを入れる必要があり、基本的にソーシャルなサービスであることを意識しなければならない)
■はてなブックマークが優れている点
*ブックマークをほかのはてなブックマークユーザーと共有できる。
*タグでの分類が使いやすい (Pocketにもタグ機能があるが、はてなブックマークのように一度入力したタグを選んでつけるという機能がない。毎回、タグを入力しなければならない)
あらためて考えてみると、Pocketって便利なのかも、とくにちょっとソーシャルに疲れている僕にはピッタリのサービスなのかもと思い、いままで登録して放置状態だったのだけど、スマホにもダウンロードして本格的に使ってみることにした。
ところで、はてなブックマークは、面白い記事をみつけるためのツールでもあるし、またほかのユーザーたちがどんな風な意見でその記事を読んでいるかということを知るツールでもある。
はてなブックマークのトップページは相変わらず面白いし、僕のブログにつけられるはてなブックマークのコメント欄も、辛い時もあるけど、本質的にはありがたいものと思っている。
一方、Pocketというサービスは、そういう使い方はできないものと思っていた。
ここから、僕の推測も混じるので慎重に読んでいただきたいが、将来的にはPocketも、その方向でのサービスもやろうと思っていそうだ。
Pocketによって書かれたふたつのMediumの記事を読むと、そういう展開が予測されるような気がする。
どちらの記事も面白いので、メディア関係者は必読と思うが、Pocketのユーザーがあとで読むとPocketした記事を蓄積、分析して、それを「高品質の記事を選り抜いてユーザーに届けるためのツール」として利用しようとしているようだ。
ふたつの記事からなるほどと思った点を少し紹介すると
・時代は「Browse(Netscape) → Search(Google) → Share(Twitter, Facebook) → Save (Pocket)」へと変わってきた。その間にコンテンツの量は飛躍的に伸びた。
・Pocketでもっとも「あとで読む」に追加された記事の長さは、読了時間16分(2,001~5,000語)。
・おおよそ半分の記事は、実際にあとで読まれている
彼らの「あとで読む(Save)」機能をたくさんの人が使い、そのデーターを使うことこそが、じっくりと読む価値のあるコンテンツを選び抜くための最良の方法だと、彼らは主張しているようだ。
そのために、今回、Firefoxに標準装備されたことは、彼らにとってひとつの大きなマイルストーンだったのだろう。
ところで、Pocketには、はてなブックマークのトップページのような多くの人がSaveした記事の一覧を、リアルタイムで見ることができるページはない。
が、6か月でもっとも多くSaveされた記事の一覧がこちらにある。
たしかに読み応えのありそうな記事の一覧になっている。
さっそくすべての記事をPocketしてあとで読めるようにした。
自分のPocketのページを見ると、そのうちのいくつかには「ベスト:」という赤字のマークがついている。(そこを押したら、「ベスト」の一覧にいくのかと思ったが、そういう機能はない)
また、こちらに、今後、Pocketが提供していこうとしているサービス(さまざまなリーディング・リスト)の一覧が書かれており、サービス提供時にはメールでお知らせすると書かれている。
コンテンツはたしかに幾何級数的に増えている。
検索の精度があがり、ソーシャルメディアで多くの人の智慧が参加するようになり、即時性も上がったけれど、ほんとうに価値のある記事を見つけるには、相変わらず手間がかかるように思う。
ひょっとしたら、Pocketがそれを変えてくれるかもしれない。