こんにちわ。世永玲生(よながれお)です。Webマーケティングやコンサルティングを生業としてます。歴史好き、肉好き、ラーメン好きの博物館学芸員資格持ちです。
最近話題のFacebookでよく使う言葉がわかるアプリ『vonvon』に、個人情報流出のウワサがでました。
実際にVonvonがどんな個人情報をゲットしているのか、そして「アプリ削除」するだけで個人情報は停まるのか? ということについて、調べてみました。
今 流行の『vonvon』って本当に危険なの?
「彼(てき)を知り己を知れば百戦危うからず」と、尊師もとい、孫子も古くから言っております。まずは話題になっている「私が Facebook 上で、よく使う言葉は?」のパーミッション情報を見てみましょう。
パーミッション情報というものは、Facebookアプリに関してどんな情報を受渡すことに許可をするかという設定みたいなものです。
既に「私が Facebook 上で、よく使う言葉は?」をインストールしている人はFacebookの設定>アプリ設定をクリックしてみてください。アプリ一覧が表示されると思います。
(設定はPC版Facebookの場合は、画面右上の▼メニューから)
「vonvon」というアプリがあるかと思います、そこでアプリの横の「鉛筆マーク」を押してみましょう。
「私が Facebook 上で、よく使う言葉は?」アプリに与えているパーミッションの情報が表示されます。
チェックされている情報から、公開プロフィール、 友達リスト、 タイムライン投稿の3つが取得されていました。
「公開プロフィール」は、Facebookを使っている人なら誰でも見られる情報です。「名前・出身校・所属先」などは設定次第でFacebookユーザーでなくても参照できる情報なので、データ上にリストで残したくない人以外は、まぁ気にしないで良いかと思います。
「友達リスト」は、あなたのフレンドの一覧情報が取得されます。アプリと直接関係無いのでちょっと嫌な感じです。リストを使うことで、アプリメーカーが別のサービスを始める時に「友達もやってますよ」とオファーを出すなど、ソーシャル的な繋がりを分析可能になります。
そして「タイムライン投稿」。"よく使う言葉"を分析するために必要とな、核となるパーミッションです。投稿文を分析されたくない人には嫌なパーミッションかと思います。(そういう人は、そもそもこのサービスを利用しようとは思わないでしょうが)
サービスの安全性そのものに関する評価は、他の方のエントリーに任せるとして、このアプリが実際に取得している「情報」に関してはこれで明確に判断できるかと思います。
アプリを使う前にちょっと気をつけるだけで少し安心?
ところで、Facebookアプリを使う前にちょっと気をつけるだけで後から「えっ??このアプリやばかったの?」とか心配せずに済むことをあなたは知ってますか?
孫子は「先に戦地に処りて、敵を待つ者は佚し」とも言っております。ざっくり言えば、"何事も先回りしておけばあとあと安心"、ということなのですが、それはさておき、Facebookアプリもログイン時にパーミッションの確認と拒否が出来ます。
「提供する情報を変更」を押して、公開プロフィール以外のパーミッションを全部オフにしてみます。
まったく情報を与えていないので、流石に何も画面に表示されません。
次にちょっと気になってた「友達リスト」だけをオフにしてみると......。
無事にサービスを利用することが出来ました。
実はこのサービスは「公開プロフィール」と「タイムライン投稿」だけで利用できるサービスだったわけです。
それでも気になる人は 設定>アプリ設定 から、「×」マークを押してアプリを削除しましょう。
「アプリ削除」だけで本当に大丈夫なの?
この記事の本題です。孫子も「戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」と仰っております(説明割愛)。
先ほど、アプリ設定をクリックした時に、画面下部までスクロールした方、こちらの画像が気になりませんでしたか?
あなたの情報を見ることができる人がアプリを利用すると、アプリに対してあなたの情報が公開されることがあります。ここでは、共有される情報の種類を設定できます。
とりあえず気になった人も気にならなかった人も「編集」をクリックしてみてください。
なんと、生年月日や居住地、利用しているウェブサイトなど、多数の情報が自分の「フレンド」がアプリを使った際に共有されてしまっていたのです(僕の例です)。
「公開プロフィール」のインパクトどころでは無いですね。
ということで、すべてのチェックボックスをオフにしてみました。右下の「保存する」で設定完了です。
更に、FacebookをSNSとしての機能だけで使いたい方は下記の設定を「無効」にすることで、Facebookログイン含む全ての機能をオフにすることも可能です。
公開しているフレンドリストの一覧の共有を防ぐには、この機能を使うしかありません。
これで自分でアプリを使わない限り、誰かの行動で自分の情報が取得されることを完璧に防ぐことが出来ました。
「アプリを使うと自分の情報が抜かれるからやめてくれ」と友人にツッコミを入れる前に、セルフディフェンスすることができるわけです。
まさに「戦わずして勝つ」ですね。というか、もしかしたら自分でアプリを一切使っていなかったのに、「戦わずして負けていた」かもしれません。
機能がどんどん拡張されて、どんどん便利になっていく「Facebook」。年の瀬に各種機能について色々掘り下げてみると、より安全に、より便利に利用できるかもしれませんね。
(2015年12月11日 Engadget日本版「人気Facebookアプリが持っていった情報とは? Facebookセキュリティーで見落としがちなセルフ防御術(世永玲生)」より転載)
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