初めまして!Change.org日本代表のハリス鈴木絵美です。この度、ハフィントンポスト日本版に、ブログ記事を提供できることになりました。これからよろしくお願いします!
初めましての方が多いと思うので自己紹介を少し。Change.orgは、世界最大の署名プラットフォームで、2007年にアメリカで始まったサービスです。2012年の夏にグローバル展開が開始になり、日本版も立ち上がりました。この日本版立ち上げをするために、私はChange.orgの日本代表に名乗り出て、日本に帰ってきました。
高校までは日本で育ちましたが、アメリカで大学を卒業し、就職。コンサルタント等を経て、オバマが初めて当選した大統領選でキャンペーンボランティアスタッフ、ソーシャルインキュベーションのベンチャー等を経てChange.orgと出会いました。
このあたりの経緯は、ハフィントンポストさんにも過去に取材いただいているので、興味がある方は読んでみてください。
皆さんもお感じかもしれませんが、インターネットの普及のおかげで、また震災以降特に、社会の課題に対して、個人でも声を上げたり、変えようとするムーブメントは、日本でも少しずつ起こって来ていると、私は手応えを感じています。一方で、出る杭は打たれる、触らぬ神にたたりなし、といった、輪を乱すのはよそうと、問題を静かにスルーしようとする雰囲気もまだまだ強いと思います。
変えるべきことは数多くある日本ですが、インタビューなどで「エミさんは、何を目標にして仕事をしているんですか?」と聞かれることがあります。その答えとして、あるスペインでのテレビ番組の話をしているので、ご紹介させてください。
Change.orgは現在18言語で展開していますが、その中でもスペインでは、Change.orgの浸透が最も進んでいる国です。スペインでは、なんと10人に1人以上が、Change.orgのユーザーとして登録しています。(注:最近のスペインの政治・経済・社会の矛盾、むずかしさを物語っている数字でもありますが!)
これだけの浸透率を誇ると、何かの問題に対して声を上げることが、当たり前になります。その象徴となっているのが、スペインのゴールデンタイムのニュース番組で、Change.orgのキャンペーンを紹介するコーナー。登場する人たちは、Change.orgのキャンペーン発信者であるということ以外は、多くがいわゆる「普通の人」です。
羨ましい!!としか言いようがないですよね。私はこの話を聞いた時から、このような番組の実現をChange.org日本での目標の1つとすることにしました。
最近日本でも、TwitterやFacebookのコメントを番組内で紹介する取り組みが徐々に増えてきていますが、あくまで参照程度、というものがまだまだ少なくない気がします。ネット選挙の議論のなかで、あたかも議員がFacebookやTwitterを使うことだけが焦点になっていたように、ネットを使った動員の力、ネット上のムーブメントが軽視されていると感じます。
既存のマスメディアの情報の流れは、番組制作者が内容を決めるプロセスとなっています。ある情報を多くの人に、一方的に流すのがマスメディアの基本です。一方のChange.orgなどのネット上のプラットフォームは、ボトムアップの力が働くので、両方を上手に活かせば、より多くの人の声や視点を取り入れ、番組に反映させることができます。私たちが住む社会の「アジェンダ設定」と言う重要な役割を果たすマスメディアが、より民主主義的になる可能性を秘めていると私は感じます。
日本でも、個人で社会を動かそうと、声を上げている人たちをもっともっと応援していきたい!スペインの番組のようなものを日本でも一日も早く実現できるよう、Change.orgのユーザーと共に頑張ります。
本ブログではこのように今後もpeople power やムーブメント作りをテーマとして情報発信していきますので、今後ともよろしくお願いします!