PRESENTED BY エン・ジャパン

社会人になってから他の職業も体験できる「仕事旅行」。このサービスから見える「現代の働き方」

大人になってから、改めて「職業体験」することで見えてくるものとは一体何なのだろうか?
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仕事観が大きくシフトしていくといわれる時代、「働くってなんだろう?」「仕事ってなんだろう?」こんな問いについて『仕事旅行』田中翼さんと一緒に考えてみました。そこから見えてきた「シゴトとの新しい出会い」とは?

どのように仕事観のシフトは進んでいるのか。

「生活のために仕事をする」というだけではなく、「より自分らしく働きたい」「社会に貢献したい」「やりがいを重視したい」「好きを仕事にしたい」という仕事観を持つ人も増えてきた。同時になかなかそうもいかないのが現実。

こういった時代のなかで、さまざまな仕事を知るきっかけを提供するのが『仕事旅行』だ。

「特殊メイクアーティストになる旅」「照明デザイナーになる旅」など一風変わった職業体験から、「ファシリテータになる旅」など、より実務に役立つ体験まで、幅広く提供する。

職業体験をする人たちは何を求めているのか?

近年、人々の仕事に対する価値観はどう変わってきているか?

リアルで体験する仕事を通じ、人々は何を感じるのか?

どのように仕事観のシフトが進んでおり、今後、どう変わっていくのか。こんなヒントを掴むために、『仕事旅行』代表である田中翼さんと意見交換の場を設けた。

『職業体験』に人々は何を求めている?

― まず『仕事旅行』の利用者について伺いたいのですが、どのような人に多く利用されているのでしょう?

大きく分けて3種類に分類できて、

まずは旅行感覚、楽しむ目的で利用される方。「刺激がほしい」「世界を広げたい」という方が多いです。そのまま仕事に活かそうというよりも、好奇心で参加する感じですね。

2番目は、ビジネススクールの延長としてノウハウやスキルを身につけたい方。ご自身の仕事に直結させたいという声も多いです。たとえば、人気なのが「ファシリテータになる旅」で、会議やミーティングなどの進行で活かせるといったニーズがあります。

最後は、転職や就職を前提にしている方。普通の転職・就職活動だと職業体験ってなかなかできないので体験してみたい、と。実際、アドバイスを必要としている方やパイプづくりのために参加される方もいます。

じつは2番目、3番目のニーズって『仕事旅行』をはじめた当初にはあまり想定していませんでした。

もともと私自身が「おもしろい仕事って単純に体験してみたくない?見てみたくない?」という思いでスタートしたのですが、当然、そういった方ばかりではないんですよね。より堅実に仕事を探したり、仕事のためにスキルを磨こうとしている方も多いというのが実感です。

直感に従ってみてもいい、そんな人達が増えている?

― ノウハウを身につけたい、転職・就職を前提に…という人が多いのは意外でした。ただ、そういったビジネススクールや転職相談などのサービスって他にもたくさんありますよね。その中でも『仕事旅行』を選ぶ方の理由とは?

『仕事旅行』は、「何かを解決したい」というより、まず体験してみようと気軽にスタートできることが大きいかもしれません。その点、潜在層にもリーチできていると思います。

ビジネススクールや転職サービスって、目的や自分に足りないものが顕在化している場合は利用しやすいですが、潜在的なものだと「何をしたらいいかもわからない」という状態ですよね。

また、本やネットでノウハウはいくらでも手に入るけど、それじゃあ腹落ちしないですし、リアリティに欠ける部分もあるのかもしれません。

― 体験に価値があるし、そこを感じてもらおうということですね。

そうですね。

個人的な感覚ですけど、ネットでも、本でも、情報が氾濫しすぎちゃっていて、転職にしても、自分がやってみようと思うことにしても、決め手に欠けることが多くて。情報を漁っているだけでは選べない時代なのかもしれません。人と会って、同じ時間を過ごす、そこで体験するという価値のほうが大きい。また、体験して得られる直感に従ってみようという人も増えている気がします。

僕自身、もともと金融業界で働いていたのですが、自分の生き方に悩んだ時期がありました。何がしたいのかわからなくなってしまったんです。振り返ってみても、給料が高いとか、業界的にかっこいいとか、イメージだけで金融の世界に飛び込んでしまったんですよね。

その後、イベントで知り合った経営者の会社に遊びに行く機会があり、カルチャーショックを受けたんです。みんな私服で楽しそうに働いていて、金融とは全く別の世界がそこにはあって。当時は会社員だったので、当然のことだと、スーツを来て、菓子折りを持って伺ったのですが、逆に浮いてしまって(笑)「僕もこういう働き方をしたい。」と強烈に思いました。その原体験が『仕事旅行』にはすごく反映されています。

本もたくさん読みましたが、実際に行動が変わることはありませんでした。でも、その一回のオフィス見学によって、自分にもできるかもしれないとエンジンがかかり、起業して。だから「体験」の価値を信じているんですよね。

焦って「自分らしさ」を探す必要はない

― 最近だと「自分らしく働く」であったり、「やりたいことを仕事に」であったり、そういった風潮もありますよね。

そうですね。社会が成熟してくるに従い、生存の欲求から、自己実現に欲求がシフトし、「仕事によって自己を確立したい」「仕事がつまらないなんて、人生がつまらないのと同じ」と考える人も増えてきたと思います。「食べていくのがやっと」という時代は、生きるためにやらなきゃいけないことが仕事だった。でも、 今は物質的に困ることも少ないですし、社会的なセーフティーネットもある。「仕事」と「人生」の境界線がなくなっていく、ちょうどそんな過渡期ですよね。

同時に問題だと思うのは、一部のアーリーアダプターは「自分らしく働く」が実践できているのですが、それを見て「自分もそうならなくてはならない」と焦る人が出てきたこと。

私もみんなが自分らしく働ける社会になってほしいという思いはあるのですが、イキイキと働くことができていない人、仕事がツラいという人も当然いるわけで。みんなすぐに変われるわけではない。しかも、焦っても自分らしい働き方と巡り会えるわけじゃない。

「自分らしさ」なんてそう簡単には見つからないですし、見つけ方にマニュアルや方法もありません。そもそも「自分らしい」ことって人それぞれですよね。子育てをがんばりたい人は、仕事はちょっとの割合で良いという人もいる。それはそれで尊重されるべきで。

だから、ぼくがそうだったように、机の前で「自分らしく働こう」とノウハウや情報ばかりを漁って、焦るのではなくて、もっと気楽に構えて、どういう生き方、働き方をしたいのか?を知識ではなく、直感や偶然の出会いの中で見つけていくほうが良いと思うのです。だからこそ、いろいろと見て、聞いて、体験して。まずは気軽に旅行感覚でいろいろな「働く世界」を知る。そんなお手伝いが『仕事旅行』でちょっとでもできるといいですね。

― たしかに「旅行」って同じルートでも、人によって得るものは違いますし、その後の人生にどう影響するかそれぞれ。そういう意味でも、いろいろな「旅行」を体験するのはいいのかもしれませんね。本日はありがとうございました!

[取材・文]白石勝也

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