米国メイン州ポートランドで先日、木に仮装して道路に立っていた男性が、交通を妨げた罪で起訴されたが無罪を主張しているというニュースが話題になった。
ニューハンプシャー州のニュース番組『NH1 News』によると、10月に得体のしれない常緑樹が、混雑したメイン州ポートランドの交差点に突如現れたという。ポートランド警察は、迷子のクリスマスツリーか、『指輪物語』に登場する木の精霊"エント"の小型版だろうと思って現場に駆け付けた。
しかし、彼らが目にしたのはそれよりも奇妙なものだった。ハイ・ストリートとコングレス・ストリートの交差点で横断歩道に立っていたのは、全身黒い服の上を常緑樹の大きな枝で覆い尽くした男だった。彼の名前はアッシャー・ウッドワース。ウッド(木)を扱ったこの話にピッタリの名前だが本名らしい。警察はウッドワースに近づき、署まで同行するよう求めた。しかし"木男"は警察に従わなかったため、身柄を拘束され交通妨害の罪で起訴されたという。
ポートランド警察のバーン・マロック副署長が、地元のニュースサイト『ポートランド・プレス・ヘラルド』に語ったところによると、ウッドワースは留置場で、彼の行為はパフォーマンスの一部だったと警察に話したという。
「自分の"パフォーマンス"に対する人々の反応と、その"自然なリアクション"に自分がどのような影響を与えられるかを見たかったというのが彼の動機です」と副署長は『ポートランド・プレス・ヘラルド』に語っている。「コングレス・ストリートとハイ・ストリートは、ポートランドの芸術的な区域の中心であるため、ウッドワースの木の仮装もさほど驚くことではありませんでした。こういったことは時々起こります。彼らは逮捕されたくて突拍子もないことをするのです。今回の件について彼が陳述書を出すかどうかは、まだ分かりません」。
そして先日、大胆不敵な"木男"が法廷に出頭し、往来妨害罪について無罪を主張した。往来妨害罪は、メイン州法のAからEまである犯罪等級のうちのE級軽罪にあたり、6カ月以下の懲役もしくは1,000ドル(約11万円)以下の罰金、又はその両方が科される。
裁判官はウッドワースを大目に見てやってほしい。きっと彼は、木のコスチュームをクリスマス・シーズンに役立てるなどして、地域への奉仕ができるだろう。
By Jason Marker
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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(2016年12月9日 AutoBlog日本版「米国メイン州の交差点で、木に仮装して立っていた男が逮捕される」より転載)