いくら希少で究極的なモデルとは言え、どうして1台のクルマに300万ユーロ(現在のレートなら約3.8億円)もの価格が付けられるのだろうか? ランボルギーニが2013年のジュネーブ・モーターショーで「ヴェネーノ」を公開した時には、そんな疑問を抱いたものだ。しかし、このヴェネーノを購入したオーナーが現在提示している販売価格に比べたら、当時の"定価"はかなりのお買い得だったと思えて来るに違いない。
写真のヴェネーノは、日本のあるカー・ディーラーがドイツのウェブサイトに掲載しているもので、その価格は998万ユーロ(約12.7億円)と設定されている。つまり、当初の販売価格の3倍以上にあたる。走行距離がわずか840kmほどであるとはいえ、新車から3年が経過したクルマとしては異例の高騰だ。
ランボルギーニはヴェネーノを、ジュネーブで公開されたモデルとは別に、顧客向け販売用としてわずか3台しか製造しておらず、この個体はその2番目に作られた車両であるという。他の2台は、米国のオーナー(ロングアイランドとマイアミ)に売却されているので、おそらくこのクルマは以前、香港でマカオへ向かう途中に目撃されている、中国の顧客が購入した1台であろう。
後にヴェネーノは、さらに高額な9台のロードスター・バージョンが生産されたが、その存在を考慮に入れたとしても、写真のクルマが絶滅種の獣のように大変希少な1台であることに違いはない。その意味を考えると、例えば今年のジュネーブ・モーターショーで発表されたばかりの「センテナリオ」は、ヴェネーノと同じく「アヴェンタドール」をベースにより過激なデザインに造り替えた限定生産モデルだが、価格は175万ユーロ(約2億1,700万円)となっている。こちらも998万ユーロと比べると、まるでバーゲン価格のようだ。
By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(2016年3月14日 Autoblog日本版「超レアなランボルギーニの限定スーパーカー「ヴェネーノ」が、当初の3倍を超える値段で販売中!」より転載)
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