米国の調査会社J.D. パワーが2017年の「米国自動車耐久品質調査(Vehicle Dependability Study)」を発表した。しかし、調査結果によれば、年々クルマの信頼性が全体的に低くなっているようだ。
この調査は、すべての自動車メーカーにおける100台当たりの不具合指摘件数を点数化するもので、数値が小さいほど品質が高いことを示す。2017年の自動車業界全体における平均は156件だったが、2016年は152件、2015年は147件だった。
今年で28回目となるこの調査では、クルマを購入してから3年が経ったオーナーに、直近1年間に経験した不具合を聴取している。つまり、今回の調査で明らかになったのは、2014年モデルイヤーのクルマの評価となる。
特にインフォテインメントやナビゲーション、車載コミュニケーション・システムの不具合は、報告された不具合全体の22%を占めており、昨年よりもその割合は増加。中でも最も不具合の指摘が多かったのは、Bluetoothペアリング/コネクティビティと、音声認識システムの誤認識だった。
前置きはこれくらいにして、2つのメーカーが同率1位となった2017年のランキングをご覧いただきたい。
1位(同率) レクサス
レクサスが、(今年は同率とはいえ)100台当たり110件と6年連続の首位を保った。しかし、喜んでばかりはいられない。レクサスといえども不具指摘件数は3年続けて増加しているのだ。
1位(同率) ポルシェ
同じく100台当たり110件というスコアで、ポルシェは、J.D. パワーの2017年の米国自動車耐久品質調査でトップの座を賭けレクサスとデットヒートを繰り広げた。110件という数字は2017年としては素晴らしいが、ポルシェが2016年に獲得した97件というスコアから著しく低下している。
3位 トヨタ
トヨタは、100台当たり123件で、昨年の4位から1つ順位を上げ3位に。ちなみに昨年のスコアは113件だった。
4位 ビュイック
昨年3位だったビュイックは、1つ順位を下げて今年は4位となった。同ブランドの評価は、100件当たり126件と、昨年の100件当たり106件と比べかなり低下しているものの、米国の自動車メーカーの中では2年連続で最も高い評価を得ている。
5位 メルセデス・ベンツ
昨年はトップ10の圏外だったメルセデス・ベンツが、2017年の調査では100台当たり131件というスコアで5位に入った。
1位から10位までの順位は以下の通り(カッコ内は100台当たりの不具指摘件数)。更なる詳細は、J.D. パワーのプレスリリースをどうぞ。
1位 レクサス(110)
1位 ポルシェ(110)
3位 トヨタ(123)
4位 ビュイック(126)
5位 メルセデス・ベンツ(131)
6位 ヒュンダイ(133)
7位 BMW(139)
8位 シボレー(142)
9位 ホンダ(143)
10位 ジャガー(144)
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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(2017年3月12日 AutoBlog日本版「2017年の「米国自動車耐久品質調査」で、日本とドイツのブランドが同率1位に」より転載)