Googleが今年5月に発表した完全自動運転車の初期プロトタイプは、ドライバーが操作できるペダルやステアリングが一切なく、ヘッドライトも点かなかったが、今回発表された新しいプロトタイプには、きちんと機能するヘッドライトなど、公道走行に適した装備が整っている。また安全上の理由から最高速度は25mph(約40km/h)に制限されており、カリフォルニア州における自動運転車の規定を満たすため、ステアリング・ホイールや、ブレーキとアクセルのペダルも装備されている。
このプロトタイプは、Google独自の自動運転技術をテストするために作られた最初のモデルだ。それ以前にもGoogleは、何年にも渡り他の自動車メーカーのクルマをベースに自動運転の技術をテストしてきた。記憶に新しいところでは、レクサス「RX」をカリフォルニア州のフリーウェイで走らせている。これまでにGoogleは、カリフォルニアの道路で約100万マイル(約161万キロ)の距離を走破している。
ドライバー不在で走る車両となると不安になるが、心配することはない。カリフォルニア州は、このほど自動運転車をテストする自動車メーカーに対し、さまざまな制限や条件を成立させた。これにより必ずドライバーの存在が求められ、注意を怠らず、制御が必要になった時のために常に運転席に着いていなければならない。
また、走行履歴や訓練計画が必要となり、万一事故やテスト時間外での交通違反が発生した場合は、いつでも企業に報告するよう義務づけられている。自動走行車のテストを行なう企業は、クルマの自動走行モードが予期せずに解除された回数と、それが技術的な原因によるものか、人為的に操作しなければならないものであったのかを報告しなければならない。現在、カリフォルニア州以外にもフロリダ州、ネバダ州、ミシガン州が自動運転車の走行テストを許可しているが、規制はそこまで厳しくない。
Googleは、この新プロトタイプを自社のテストコースで走らせ、2015年には北カリフォルニアの公道テストを開始するという。
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(2014年12月27日のAutoblog日本版「【ビデオ】Googleが、自動運転車の新たなプロトタイプを公開!」より転載)