カメラを片手に動き回る女性たち 180秒に込めた想い

日常生活の中で抱いた「疑問」や「問題意識」、そしてそれを発信したい、届けたいという「好奇心」を動画という形で表現をする。

2016年9月18日(日)に毎日新聞社とNPO法人「8bit news」共催の「毎日女性会議」が毎日ホールにて開催されました。2014年1月にスタートした本イベントは、動画の製作や政策提案などを通じて、女性の参加者自身が考えていることを社会に伝える方法を学ぶ月1回開催の連続講座です。

今回はメーン講師であるジャーナリストの堀潤氏と元TBSキャスター下村健一氏に加え、特別講師として映画監督の森達也氏とNPO法人「情報公開クリアリングハウス」理事長の三木由希子氏を招いて行われました。

NPO法人「8bit news」でインターンをしている私は、本イベントに運営として携わらせて頂きました。メーン講師である堀潤氏と下村健一氏や特別講師の森達也氏と三木由希子氏からのコメントや指摘を自分の目で見て、耳で聞くことができたのは貴重な経験であり、多くを学ぶことができました。

しかし、豪華な講師陣のコメントよりも、参加者の「好奇心」に私は心を打たれました。参加者のバックグラウンドは皆それぞれであり、ある人は子どもを持つ母親であり、ある人は子育てをしながら仕事をしている人もいます。

そんな多忙な生活を送りながらも、日常生活の中で抱いた「疑問」や「問題意識」、そしてそれを発信したい、届けたいという「好奇心」を動画という形で表現をする。それぞれ持ち寄った動画を発表し、その説明をしている皆さんの姿を見て「カッコイイ!!」、そう思いました。

講師陣から参加者に与えられたミッション

「自分が伝えたいことを3分間の映像にせよ」

この記事はその「3分間」について詳しく取り上げたものではありません。その「3分間」が出来上がるまでのプロセス、それぞれの想いについて取り上げます。

以下、参加者とメールでのやり取りをまとめたものです。

西村晴子(にしむらはるこ)さん 44歳 会社員

毎日女性会議に参加しようと思ったきっかけ

毎日女性会議が始まる前から動画作成は行っていました。そのきっかけとなったのは、毎日女性会議の講師でもある堀潤さんのTwitterにリプライをしたことです。ある社会問題について知ってほしいと伝えてみたところ、ぜひそれを西村さん自身で撮影して発信してと誘われ、それならばとやってみたのが始まりです。その後、動画作成を続ける中で毎日女性会議が始まり、よりスキルアップしたいと思ったのが参加のきっかけとなりました。

堀潤さんに知って欲しいと伝えたある社会問題とは、どのようなものですか

こどもの城の閉館問題です。当時(2013年)はまだ閉館しておらず、閉館が発表された段階でした。こどもの城の利用者の有志がいろいろ過程を調べた結果、閉館について納得できない事象が発覚し、閉館阻止のための署名活動が始まったのです。

当時、私はその署名活動に参加しており、少しでも多くの人に閉館問題があること、署名をひとつでも多く集めたいということを広めたかったためです。

いつから毎日女性会議に参加していますか

第一期(2014年)の前に三ヶ月あった、「プレ期」からです。

参加に関して、ご家族の反応はいかがでしたか]

月に一度、都内近郊から都内へ講座に通うのは特に可もなく不可もなくでしたが、毎日女性会議の課題を作成するために、福島に行ったり、神戸に行ったりと遠出するのには内心「なにやっているんだろう」と思っている様子でした。理解がない訳ではないのですが。

今後はどのような事柄を映像で発信していきたいですか

動物に関する事柄を発信していきたいですね。動物は魅力的かつ儚い存在です。動物たちの見せる魅力的な一瞬を動画で残したい、それに関わる人間模様を映し出したい、それがもっとも大きな動機ではないかと自分では思います。動物をめぐる問題だけでなく、珍しい動物の紹介など、「動画で記録に残るから意味があること(未来への遺産)」を意識しています。

タイトル

「日本一の美うさぎ 淡路島のニルヴァーナ」

作品のねらい

今年五月にラビットショーで日本一に輝いたニルヴァーナちゃんの日常を動画で紹介するとともに、動物を大切にするということはどういうことかの問題提起。ニルヴァーナちゃんを紹介している動画は、企画を立てた時点ではYouTubeに見当たらなかったため、貴重な記録を残すという意味合いもあります。

紹介

兵庫県淡路島にある動植物園「淡路ファームパーク・イングランドの丘」で飼育・展示されている、うさぎのニルヴァーナちゃん。今年五月に行われたラビットショーでは日本一に輝いたうさぎさんです。そんなニルヴァーナちゃんはどんな手入れにより日本一になったのか、普段はどのように過ごしているのか、スポットライトを当ててみました。

また、飼育員さんにお話を伺ったところ、命と向き合うプロとしての思いを聞くことができたので、そこに絡めて動物の本当の魅力について問題提起しました。

感想

動画の流れを通しての起承転結がなかなか上手くまとまらず、何度も作り直し、難産でした。起承転結をはっきりした形に仕上げるために、毎日女性会議の課題である三分という制限時間を超えてしまったのですが、講評を経て、最終的に時間制限なく作り直せたことは良かったです。

技術的には、iPhoneのLivePhotoを応用し、新しいチャレンジが出来たことに満足しています。あとはナレーションにとにかく苦労しました。何回録り直したか覚えていません。滑舌と声質の悪さをなんとかしたいです。

動画URL

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