「子供たちの苦しみを表現する言葉はない」ーー。シリアの首都ダマスカスで続く空爆で、数多くの子供の命が奪われている。そんな惨状を招いているシリア政権に抗議と怒りを示すため、ユニセフがとった方法は「無言」の声明だった。
ユニセフが2月20日、公式サイトやTwitterで発表した。
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声明文は、ゲールト・カッペラエレ中東・アフリカ地域代表の署名で、シリアで続く「子供に対する戦争」への懸念を示している。
「命を奪われた子供たちやその両親、愛する人たち(の苦しみ)を、正しく表現できる言葉はない」と前書きをした上で、引用符だけで10行ほど空白を並べ、筆舌に尽くしがたいシリアの惨状を表した。
Twitterでは、「表現する言葉がない」「子供たちが攻撃されている」というハッシュタグをつけている。
CNNによると、シリア政権は、反体制派が支配するダマスカス郊外の東グータ地区で空爆を続けている。空爆により、この24時間で少なくとも20人の子供を含む250人が死亡した。
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化学兵器が使用されたと言われてる攻撃で、数百人が死亡した2015年以降、東グータ地区では最悪の被害とみられる。
白紙の声明文には、シリアでのエスカレートする殺りくに世界の関心を集めたいという、ユニセフの強い意思が現れている。
白紙の後、注釈として次のような言葉で締めくくられている。
「ユニセフは白紙の声明を出した。私たちには、子供達の苦しみと私たちの憤りを表現する言葉がない。彼らを苦しめるものたちは、自分たちの残虐な行為を正当化する言葉があるだろうか」