札幌市東区の自立支援関連施設「そしあるハイム」で1月31日に起きた火災は、11人の命を奪った。
建物は「中廊下式」と呼ばれる構造で、過去にも同じ構造のアパートで多くの死者を出す火災が起きている。
中廊下式とは
中廊下式とは、廊下をはさんで左右に部屋・住居が並んだ構造のこと。外気が流れ込まない上、屋内に階段があるため煙や火炎が速く広がって避難が難しいという。
火災のメカニズムに詳しい東京理科大学の教授は、NHKの取材に対して「煙が充満しやすい構造だ」と指摘している。
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時事ドットコムによると、そしあるハイムは木造2階建てで、廊下の両側に居室があり、16人が住んでいた。
燃えやすい木造であった上、「中廊下式」によって火や煙の広がりも早く、避難が困難だった可能性がある。
木造「中廊下式」の火災被害、大阪や北九州でも
中廊下式の木造アパートで起きた火災で、被害が拡大するケースが全国で相次いでいる。
大阪府豊中市で2017年12月、集合住宅が全焼して5人が死亡したほか、同年8月には秋田県横手市で5人が死亡。北九州市でも2017年5月、6人が火災の犠牲となった。
北九州市ではこの火災を受けて、新築や増改築する中廊下式の木造アパートに対して、自動火災報知設備の設置を義務付ける方針を打ち出した。