住居が無くインターネットカフェなどに泊まる「ネットカフェ難民」が東京都内で1日当たり約4000人に上るとみられることが1月29日、都が初めて実施したアンケート調査で分かった。そのうち75.8%にあたる約3000人がパートやアルバイト、派遣労働者など不安定な働き方をしていると推定された。
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都が公表した調査は2016年11月~2017年1月、24時間営業のネットカフェや漫画喫茶、サウナなど都内502店を対象に実施。222店から回答があった。
回答した946人のうち、オールナイトの利用理由について尋ねたところ、「旅行出張の宿泊」との回答が37.1%、「住居がない」が25.8%、「遊びや仕事で遅くなったため」が13.1%だった。
オールナイト利用者は男性が85.9%を占めた。利用者の年代は30代が29.3%と一番多く、次いで20 代が 27.8%と続いた。
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利用頻度は、「月に1日未満」が 21.8%と一番多いが、常連的な利用者と定義される「週5日以上」(14.0%)と「週3~4日程度」(20.5%)は合計で34.5%を占める。
ネットカフェ、漫画喫茶など以外ではどこに宿泊しているのかを尋ねたところ、「よく(週2回以上)利用」の場合、「インターネットカフェ・マンガ喫茶・ネットルーム以外は利用しない」が13.1%と一番多く、「カプセルホテル」10.3%、「路上(公園・河川敷・道路・駅舎等の施設)」10.1%と続いた。
東京都は、調査の目的について、インターネットカフェ・漫画喫茶等の昼夜滞在可能な店舗で寝泊りしながら不安定就労に従事する「住居喪失不安定就労者」等の実態を明らかにする、としている。