地上波初放送で『君の名は。』現象 視聴率は17.4%
新海誠監督による長編アニメーション映画『君の名は。』が3日(後9:00~11:07)にテレビ朝日系で放送され、番組平均視聴率は17.4%だったことが4日、わかった(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。
2016年8月26日に公開され、国内興行収入250億円を突破。2016年の興行収入1位、そして日本映画史上歴代2位という大記録を打ち立てた映画の地上波初放送ということで、注目を集めた。
テレビ朝日では年末からヒロイン・三葉の声を担当した上白石萌音の新録・特別PRスポットを打ちまくり、1日深夜、2日深夜にわたって新海監督の過去作品4本を放送、当日は新聞の折り込みチラシを配布し、昼の人気ドラマ『相棒』の再放送中(後1:00~5:30)にもテロップを入れる気合の入れようだった。
放送前には、主人公・瀧の声を担当した神木隆之介が自身のツイッターで「『君の名は。』ついに地上波初放送です!今夜21時から、是非ご自宅で温まりながら観てください!りゅう」と視聴を呼びかけ。
新海監督も自身のツイッターで「(前略)ご家族やお友達と賑やかに、またはお一人でシリアスに、あるいはSNSでわーわー言いながら、どんな形でもお気楽に眺めていただけると嬉しいです。」と投稿。しかし、放送されない地域に住む人たちからの嘆きの声に気づいた新海監督が「けっこう放送されない地域が!僕らだけはしゃいでいてスミマセン(後略)」とリアクションし、それがまた話題に。
地上波放送の宿命であるCMも、作品に関連付けた"演出"で視聴者を釘付けに。最初のCMで新海誠監督と通信教育の「Z会」のコラボCM『クロスロード』が流れ、その後、ソフトバンクの白戸家の面々が"入れ替わり"、「君の名は。」とただ言いたかっただけの特別バージョンが放送され、Netflixは新作アニメシリーズ『DEVILMAN crybaby』の特別映像「俺の名はデビルマンだ」篇を解禁、上白石が田舎暮らしの女子高生に扮した「Society5.0」の政府広報まであった。
昨年11月12日に同局系で映画『シン・ゴジラ』が地上波初放送された時はまるっとカットされたエンドロールは、事前に告知されていたとおり、今回のためだけに新海監督自ら編集した名場面入りの特別バージョンでRADWIMPSの「なんでもないや」で余韻を残した。
放送後は、タレントの有吉弘行が自身のツイッターに「君の名は。 先日同じ経験をしたから 他人事とは思えないな。。。」と、岩尾望(フットボールアワー)と"聖地"で撮影した写真を投稿。投稿から4時間後に見た時は13万超えの「いいね」がついていた。
また、「ノーカット」だったか否かについての投稿も飛び交っていたが、テレビ朝日ではもともと「ノーカット」とは謳っておらず、「少し編集したところがあるが本編は"ほぼノーカット"」で最善を尽くした。
『君の名は。』は、田舎暮らしの女子高校生・三葉と、東京に住む男子高校生・瀧。出会うはずのない2人は夢の中で互いの身体が"入れ替わる"という不思議な体験を繰り返すうち、いつしか恋に落ちていく。そんな2人の恋と奇跡のストーリーと、緻密で美しい映像が世代を超えて支持され、異例のロングランヒットを記録。音楽を担当したRADWIMPSの楽曲「前前前世」などもヒットし、社会現象に。ハリウッドでの実写映画化も決定するなど、世界にもその名を轟かせている。
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