海老一染之助さん死去 染之助・染太郎として活躍 

「やれるところまでがんばって『おめでとう』を配達したい」と語っていた。
海老一染之介(右)・染太郎さん
海老一染之介(右)・染太郎さん
時事通信社

伝統演芸・太神楽の曲芸師・海老一染之助(本名・村井正親)さんが12月6日、肺炎のため東京都内の病院で死去したとスポニチなどが報じた。83歳だった。

太神楽は伊勢神宮が発祥と言われる伝統芸能で、兄とともに「染之助・染太郎」コンビとして活躍した。和傘の上に投げた鞠やマスを回す芸が有名で、「おめでとうございまーす」の掛け声で盛り上げ、お茶の間の人気者となった。

染之助さんは1934年東京生まれ。46年に初舞台を踏み、65年にはアメリカ・ABCテレビに出演した。

日本では80年代に国民的美少女として売り出し中だったタレントの後藤久美子さんとのCM共演がきっかけでブレイク。1988年からはフジテレビ系人気番組「笑っていいとも!」のレギュラー出演者としても活躍した。

兄の染太郎さんは2002年に死去し、その後染之助さんは1人で活動を続けていた。

2008年1月15日の朝日新聞夕刊に掲載されたインタビューでは、次のように語っていた。

「倍、力を入れないとだめ。染太郎さんがマスなどを渡してくれてたのを、自分で跳びはねてって、パッと取った途端に芸をする。1人でやって受けた時のうれしさってないんですよ」

「体を大事にして、やれるところまでがんばって、『おめでとう』を配達したい。最期は、やっぱり『おめでとうございますー!』と言いたいね」

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