アメリカを中心に「#MeAt14(14の時の自分)」というハッシュタグをつけて、自分が14歳だった頃の写真をTwitterに投稿するムーブメントが起きている。
「14歳は子ども。それ以上の何者でもない」などのコメントとともに、あどけない14歳の姿を投稿している。
発端となったのは、アラバマ州で12月に予定されている上院補欠選挙に共和党候補として出馬しているロイ・ムーア氏(70)のセクハラ疑惑だ。
ワシントン・ポストは11月9日、当時30代のムーア氏に性的嫌がらせを受けたとする4人の女性の訴えを掲載した。4人はそれぞれ当時10代で、一番若かった女性は14歳だったという。BBCによると、ムーア氏は疑惑を否定し、政敵が仕掛けた「典型的なフェイクニュースだ」と反発している。
この告発を受け、保守系のケーブルテレビ局FOXニュースで司会者を務めるショーン・ハニティー氏は、ラジオ番組に出演した際、ムーア氏と14歳の少女の間には「性行為の同意」があったと発言した。この発言に批判が殺到し、ハニティー氏はその後、「失言だった」と謝罪した。
ハニティー氏の発言をめぐる騒動でネット上に広がったのが、「#MeAt14」というハッシュタグだ。ノース・カロライナ州の弁護士、キャリン・R・ローソンさんは、「#MeAt14」というハッシュタグを付けて、自身の14歳の時の写真をツイートした。
"14では同意できない。アラバマでも。どこであろうと。#14の時の自分"
アメリカでは州によってばらつきがあるものの、性行為における合意が法的に有効であると見なされる「性的同意年齢」の下限は16歳〜18歳と定められている。
ローソンさんのツイートは、14歳という年齢が、性行為の同意を判断できるほど大人になっていないということを指摘している。
このツイートをきっかけに、SNS上では「#MeAt14」のハッシュタグとともに当時の自分の写真を投稿する人が相次ぎ、14歳のあどけなさを改めて人々に問いかけている。
■「#MeToo」キャンペーンの仕掛け人も...。
ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏のセクハラ疑惑をきっかけに、自分が受けた性的被害を「#MeToo」というハッシュタグをつけて告発しよう、と呼びかけた女優のアリッサ・ミラノさんも、自身の14歳の写真を投稿した。
"14の時の自分。弟、犬のプッチ、それからバンドのOMDを愛してた。髪の毛がぶわーってなっていて、幸せで、そして無邪気だった。"
「#MeToo」に続き「#MeAt14」という新しいムーブメントで、世界に気づきが広がっている。
#MeAt14 A CHILD. Nothing more. Any man who thinks otherwise should be locked up. pic.twitter.com/dMQDu4MsW4
— christine 💍 (@Masta1Christine) 2017年11月13日
"14歳って子ども。それ以上の何者でもない。 そう思わない人は全員捕まってしまえばいい。"
This is me at 14. Likes: volleyball, singing in the choir (not very well) penny loafers, feathered hair and pink lip gloss. #MeAt14#NoMoorepic.twitter.com/nV6l4fARJx
— Sheareh (@sheareh) 2017年11月13日
"私の14歳はこんな感じ。バレーボールが好きで、コーラス部で歌ってた(そんなに上手くはないけれど)。 ローファーを履いて、ピンクのリップをつけていた。"
性の被害は長らく、深い沈黙の中に閉じ込められてきました。
セクハラ、レイプ、ナンパ。ちょっとした、"からかい"。オフィス、教室、家庭などで、苦しい思いをしても私たちは声を出せずにいました。
いま、世界中で「Me,too―私も傷ついた」という言葉とともに、被害者が声を上げ始める動きが生まれてきています。
ハフポスト日本版も「Break the Silence―声を上げよう」というプロジェクトを立ち上げ、こうした動きを記事で紹介するほか、みなさんの体験や思いを募集します。もちろん匿名でもかまいません。
一つ一つの声を、確かな変化につなげていきたい。
メールはこちら break@huffingtonpost.jp