ハリウッドの大物プロデューサーが20年以上に渡り若手俳優らにセクハラをしていたことが発覚し、アメリカ社会が揺れている。
そんななか、2016年12月27日に60歳で亡くなった故キャリー・フィッシャーさんが、セクハラ被害に遭った友人のために取った"報復"が反響を呼んでいる。フィッシャーさんは映画『スター・ウォーズ』シリーズでレイア姫を演じ、多くの映画ファンから愛された俳優だ。
エピソードを紹介したのは、フィッシャーさんの友人で映画業界関係者のヘザー・ロスさん。ハフポストUS版によると、ロスさんは10月16日放送のラジオ番組に出演した際、自身もセクハラ被害に遭ったと打ち明けた。
セクハラをしたのはアカデミー賞の受賞暦がある映画プロデューサーで、今回騒動になっているハーヴェイ・ワインスタイン氏とは別の人物だという。
ロスさんによると、そのプロデューサーとは新しいプロジェクトについて話し合うために会った。帰り際に無理やり車に押し込まれ、体の上に跨られたという。
ロスさんは車から逃げ出したが、プロデューサーから「この街では、私の車から逃げ出して映画を作ることはできない」と告げられた。
ロスさんは、この話を友人のフィッシャーさんに相談した。すると、約2週間後にフィッシャーさんからメールが届いたという。
メールには「彼のオフィスを訪ねて、白いリボンで包んだティファニーのブルーボックスを渡した」と書かれていた。
ボックスの中に何を入れたのか聞くと、フィッシャーさんは「ジェリーズ・フェイマス・デリ(ロサンゼルスにあるレストラン)の"牛の舌"」と答えたという。牛の舌にはメモも添えた。そのメモには、こう綴ったという。
「もし私の愛するヘザーや他の女性たちに触れたら、次はもっと小さな箱にあなたの舌を入れて送りつけてやる」
レイア姫の痛快な反撃に、拍手👏
(※アメリカでは牛タンを食べる習慣が日本ほど一般的ではない)
性の被害は長らく、深い沈黙の中に閉じ込められてきました。
セクハラ、レイプ、ナンパ。ちょっとした、"からかい"。オフィス、教室、家庭などで、苦しい思いをしても私たちは声を出せずにいました。
いま、世界中で「Me,too―私も傷ついた」という言葉とともに、被害者が声を上げ始める動きが生まれてきています。
ハフポスト日本版も「Break the Silence―声を上げよう」というプロジェクトを立ち上げ、こうした動きを記事で紹介するほか、みなさんの体験や思いを募集します。もちろん匿名でもかまいません。
一つ一つの声を、確かな変化につなげていきたい。
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