Twitterを何気なくスクロールして見ていたら、ある広告に示された数字が目が止まった。
「女性の平均給与は男性の73.0%。」
内閣府男女共同参画局が発表している数字だ。約4分の3といえば「平等」には程遠いとも取れるし「意外と多い」と感じる人もいるかもしれない。
ユニリーバ社が販売しているヘアケア商品「LUX」が10月12日に始めた「TRUE NUMBERS」と題されたプロモーション施策。
男女平等や女性活躍が叫ばれ政府も企業も策を講じているが、実態はどうなのかを、数字で見せる。
プロモーションサイトでは公共機関の調査結果に基づき、以下のような数字が紹介された。
■日本の男女格差は、世界144カ国中111位
■管理職に占める女性の割合は、13.0%
■上場企業における女性役員は、3.4%
■女性の平均給与は、男性の73.0%
ユニリーバの広報担当者は「女性の社会進出を少しでも後押ししたい思いから」このキャンペーンを企画したとハフポストの取材に答えた。
特定の解釈を与えたりせず、公共機関が公表している数字をデータとして見せることによって「日本の女性と一緒に、なぜこのような現状なのかを共に考えていきたい」という。
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働く女性の地位向上は、世界的な問題として認識されている。ユニリーバのように、企業がキャンペーンという形で呼びかけるケースもある。
2017年3月には「国際女性デー」に合わせてニューヨークの金融街ウォール・ストリートに設置された「Fearless Girl(恐れを知らぬ少女)」の銅像が、世界中で大きな"バズ"を起こした。この少女像は、金融会社のステート・ストリート・グローバル・アドバイザースが「企業の役員会における女性比率の低さや、金融業界における女性の給与の不平等に注目を集めるために」設置した。
少女像には今も多くの観光客が訪れ、一緒に撮った写真がSNSに大量投稿され、多くの観光客が訪れ続けている。
日本でも政府や企業が多くの取り組みを始めている中、LUXが見せた「真実の数字」は働く女性やそれ以外の人たちにどう見えるだろうか。