韓国・釜山で初開催のプライド・パレード 反対派による妨害も…

「同性愛はAIDSの原因」などと書かれたプラカードを持って反対する人もいた。

韓国第2の都市・釜山で9月23日、プライド・パレード、クィア・カルチャー・フェスティバルが開催された(当日の様子はこちら)。首都ソウルでわずか50人ほどの性的マイノリティがパレードを開催してから17年。同市では初ての開催となった。

主催者側の発表によると、参加者は約5000〜1万人。中央日報は約1000人、釜山日報は約2000人と伝えた。

当日は目立った衝突はなかったものの、キリスト教(プロテスタント)系団体の妨害などにより、すべてが順調とは行かなかったようだ。

中央日報によると、会場から500メートル離れた旧海雲台駅前広場では、「健康な釜山づくり市民連帯(以下、市民連帯)」主催の「2017リアルラブ市民祭」が開催された。約4000人が「同性間の性行為を人権と愛で取り繕うな」、「同性愛はAIDSの原因」などと書かれたプラカードを持ち、パレードに反対した。

パレードは午後3時半頃から海雲台海岸一帯の2.8キロのコースで行われたが、沿道には市民連帯のメンバー約1000人が集まり、「同性愛人権運動をやめろ」「真の人権は同性愛から足を洗うこと」といったプラカードを掲げ、妨害した。警官隊800人が動員され、パレードを警備した。

釜山日報によると、主催者は海雲台区に道路占用許可を申請したが、不許可となった。主催者は釜山市を相手取り、不許可の取り消しを求めて行政審判を起こしたが、20日に却下された。そのため、ステージと45のブースは違法状態で設置されたとのことだ。

釜山に次いで、10月28日にクィア・パレードの初開催を目指している済州島でも困難が予想されている。

地元紙の漢拏日報によると、主催者側は当初、海水浴場付近でパレードを開催しようとした。しかし、キリスト教系団体からの圧力に加え、村の住民から「性的マイノリティに偏見を持っているわけではないが、住民感情にそぐわない部分がある」との理由で反対されている。

主催者側は別の場所を探すことになったが、9月27日現在で、まだ候補地が決まっていない。

(翻訳・編集:植田祐介)

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