9月28日、前日に新党「希望の党」を設立して代表に就任した小池百合子東京都知事が、東京都内の日本人記者クラブで会見を開き、希望の党と民進党との合流について「合流という考え方は持っていない」と述べた。
10月22日投開票予定の衆院選で、民進党議員を候補者として擁立するか否かの質問について、「候補者はまさに精査中」とし、「希望の党からの出馬を望まれる方に仲間として入っていただくかどうかはこれからの作業になる」と答えた。
憲法観でズレのある民進党と希望の党が「合流」することに関する懸念の声が記者からあがると、「安保法制に関しての考え方が一致していない(民進党)の方はそもそも(希望の党に)アプライしてこないと思います」と応じた。
小池氏は「希望の党で戦っていきたいという申込みがあって初めて、希望の党の候補者として選出するかどうか決めるので、合流という考え方はそぐわない」と語り、民進党との「合流」という考え方を再三否定した。
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最後に記者から「前原氏は会見で、民進党代表は辞めないと表明したが、それについてどう思うか」という質問が飛ぶと「代表としての責任を体現しているのだろうと感じる」と答えた。
この日の会見は、8月で都知事就任1年が経過したことを受けて予定されていた会見だったが、民進党が「希望の党」と事実上合流することが決まった直後のタイミングとなった。
■民進党の「決断」
民進党は9月28日午後、党本部で両院議員総会を開き、衆院選に向けて「希望の党」への事実上合流するという前原誠司代表の提案を了承した。
民進党内で了承された前原代表の提案は以下の3点。
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一、今回の総選挙における民進党の公認内定は取り消す。
二、民進党の立候補予定者は「希望の党」に公認を申請することとし、「希望の党」との交渉及び当分の間の党務については代表に一任する。
三、民進党は今回の総選挙に候補者を擁立せず、「希望の党」を全力で支援する。
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■前原氏は「民進党代表辞めるつもりない」
前原誠司代表は「希望の党」への事実上の合流が了承された後、記者会見を行い、「希望の党」への事実上の合流を発表していた。