保守政党の代表と、自民党の副大臣が「小池新党」に参加する見通しになった。参加する国会議員の大半は民進党の離党者になると当初見られていたが、ここに来て保守色が強いメンツが揃ってきた。
背景には何があるのか?
■「真の保守政党」を率いる中山恭子氏とは?
保守政党「日本のこころ」の中山恭子代表(77)は9月24日、小池百合子東京都知事と会談し、小池氏に近い国会議員らがつくる新党に合流する考えを伝えた。時事ドットコムが報じた。
産経ニュースが関係者の話として伝えたところによると、中山氏の夫の中山成彬(なりあき)元文科相も新党に加わる予定。落選中の成彬氏は、10月の衆院選に出馬する意思を示している。
コトバンクなどによると中山恭子氏は大蔵省を退官後、2002年から04年にかけて、内閣官房参与として北朝鮮による拉致問題を担当。帰国した拉致被害者5人を出迎えるなど尽力した。
2007年に自民党から出馬して参院議員に当選。 2013年の参院選では「次世代の党」から出馬して再選し、同党代表に就任した。その後、党名を「日本のこころを大切にする党」⇒「日本のこころ」と変更している。
「日本のこころ」は綱領で「真の保守政党として、日本の独立と繁栄を守り、国民の手による自主憲法を制定し、豊かで誇りある日本を築いていく」と訴えている。
■福田副大臣「自民党への批判はない」
さらに自民党の福田峰之氏も24日、若狭氏と共に都内で会見を開き、自民党を離党し新党に参加すると表明した。理由について「自民党への批判はない。若狭氏と新しい社会に望まれる人材を輩出したい」と説明したという。
時事ドットコムによると福田氏は衆院当選3回で麻生派所属。前回衆院選では、神奈川8区で江田憲司・民進党前代表代行に敗れ、比例代表で復活当選した。
■若狭氏は「第2民進党」にしない意向
「小池新党」は小池百合子都知事に近い立場の若狭勝・衆院議員が旗振り役。小池氏が「共同代表」に就任することや、党名を「希望の党」にする方向で調整している。
これまで「小池新党」への参加が見込まれるのは若狭氏と細野豪志・元環境相のほか、民進党を離党した笠浩史、後藤祐一、鈴木義弘の3衆院議員だった。
しかし、産経ニュースによると若狭氏はこれまで、新党は「第2民進党」にはしないことを強調しており、新党発足メンバーは、民進党の離党者を最小限に抑える意向だという。
28日に召集される臨時国会の冒頭に衆議院が解散される見通しのため、小池新党は発足準備を急いでいる。NHKニュースによると、27日に記者会見を開いて新党設立を発表する方向で検討している。