好きなミュージシャンやタレントの写真、SNSで投稿してもいい?
EXILEなどが所属する芸能事務所LDHが、SNS上でのアーティスト写真の取り扱いルールについて解説したページを公式サイト内に公開し、「わかりやすい」とネット上で反響を呼んでいる。解説ページは2017年5月ごろ公開された。
同社によると、SNSや個人サイトにアーティストの写真や動画を投稿したり、勝手にグッズを制作したりしているとの報告が相次いでいるという。
ページではアーティストの「肖像権」「著作権」について説明した上で、どういった行為が違法に当たるのか、 11の項目に分けて解説している。
例えば...
Q. SNSのリポストやリツイートの機能を使って、メンバーの投稿を共有するのは?
⇒OK(ただし、加工やコメントで個人の評価や価値を下げたり、誹謗中傷をしたりすると、名誉毀損になる可能性がある)
Q. 許可なくアーティストを撮影した写真や動画などを投稿
⇒NG(人格を守る権利として、肖像権は誰にでもある。アーティストに限らず、許可なく撮影した写真や動画などをネットにアップする行為は権利侵害行為にあたる)
Q. メンバーがSNSに投稿した画像を保存して、自分のSNSに掲載する
⇒NG(リポストやリツイート機能を使わずに無断で転載する行為は、権利侵害になる場合がある)
Q. テレビやDVD、雑誌や写真集の画像をYouTubeやSNSに投稿する
⇒NG(番組や商品にも著作権がある。その画像や映像をSNSにアップしたり、勝手にグッズにする行為は権利侵害となる場合がある)
このように、アーティスト写真や映像の取り扱いに限らず、日々SNSやネットを使っていると生じる素朴な疑問について、わかりやすく回答している。
また、同社はアーティストの写真をSNSの「アイコン(プロフィール画像)」に設定することについて、アーティストを好意的に応援してる場合は取り下げ依頼はしないとしている。ただし、CD/DVDなどの販売元や出版社によって禁止行為に当たる可能性もあるため、注意を呼びかけた。
詳しい解説については、同社が公開した「SNSを利用されている皆さんにお願い」から確認できる。
LDHが公開したこのページには、「わかりやすい」「すべてのファンに言えることだと思う」など好意的な声が寄せられている。
SNSでは、ユーザーが好きな時に、好きなように「つぶやき」を投稿できる。アーティストの写真やテレビ番組の映像を写真撮影した画像なども、際限なく投稿されている。
著名なアーティストが所属する芸能事務所が、このようなわかりやすい指南書を公開することにも驚きの声があがった。なかにはアイコン使用をOKとするルールについて、「ファンとの付き合い方が上手い」と評価する意見もあった。
自由な空間だからこそ、無法地帯にもなりえるSNS。アーティスト側の気持ちも考えながら、うまく付き合っていきたいと思う。