アントニオ猪木参院議員が9月11日、訪問先の北朝鮮から北京経由で帰国し、羽田空港で記者会見をした。平壌で8日に会談した李洙墉(リスヨン)朝鮮労働党副委員長が北朝鮮の核・ミサイル開発を巡る国連安全保障理事会の制裁決議に関し「アメリカと国際社会が圧力をかける限り、我々は実験を続け、よりレベルの高いものにしていく」と発言したことを明らかにした。朝日新聞デジタルなどが報じた。
猪木氏によると、李氏との会談は約1時間15分。李氏はこの席で、国連安全保障理事会の新たな制裁決議について「制裁を加えるのであれば、我々はより技術を開発して強固なものにしていく」と語った。猪木氏が触れた石油禁輸については明確な反応はなかったという。また、日本からの訪朝団受け入れについて、前向きな反応があったとしている。
李氏は北朝鮮の元駐スイス大使。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がスイスに留学した際に後見人の役割を果たしたとされ、正恩氏と近い関係とみられている。6月に訪中した際は習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。
(石油禁輸に明確な反応なし 訪朝終えた猪木氏が明かす:朝日新聞デジタルより 2017/09/11 23:51)
李氏は制裁決議に関し「日本はどうして(アメリカに)追随するのか」とも語ったという。猪木氏は最高人民会議の金永南常任委員長と短時間、接触したことも明らかにした。
また、猪木氏は会見で「人の交流のドアを日本側が閉ざしてしまっている。制裁を加えるのは簡単だが、解除は難しい」と述べ、さらに「(北朝鮮は)とにかく話し合いをしたいという意向を持っている」との見方を示した。
猪木氏は6日、北朝鮮に向け出発していた。
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