突然ですが、「ペイロード」ってご存知ですか?
いきなり言われても何のことやらですよね。
ペイロードって、いろんな意味があるのですが、「宇宙ロケットに積み込む器具など」を指すこともあります。
1969年7月16日、アポロ11号の打ち上げ NASA/SCIENCE PHOTO LIBRARY via Getty Images
よく知られているものとしては、1972年3月に打ち上げられた木星探査機「パイオニア」10号、11号に取り付けられた金属板です。
「パイオニア10号」探査機に取り付けられた金属板 NASA/SCIENCE PHOTO LIBRARY via Getty Images
これは、地球外知的生命体に、地球にいる人類からのメッセージを絵で記したものです。人間の姿や、探査機がどこから来たのかを説明しています。
また、1977年、惑星探査機「ボイジャー」1号、2号には55カ国の言語での挨拶や風景の画像を収録した「ゴールデンレコード」が搭載されています。
「ボイジャー」に搭載されたゴールデンレコード SSPL/Getty Images
そして、1994年に打ち上げられたスペースシャトル「コロンビア号」では、宇宙飛行士の向井千秋さんが、メダカを宇宙に持っていって産卵させる実験をしました。
スペースシャトル「コロンビア」BRIAN CLEARY/Getty Images
この他にも、1998年に打ち上げられた「ディスカバリー」号ではバラのつぼみが持ち込まれ、宇宙で花を咲かせました。また、2009年には宇宙飛行士の若田光一さんが注射器を持ち込み、水鉄砲の実験を行っています。こうやって見ると、いろんなものが宇宙に送られているんですね。
で、2017年。「HAKUTO」というチームが作ったロボットの月面探査機「SORATO」が月に向かいます。日本で初めて、民間で月面探査にチャレンジするのです。
このSORATOにも、メッセージや写真などの「ペイロード」を搭載する予定です。そして、画像とメッセージのデータを広く募集するというものです。名付けて、「1億人のムーンチャレンジ」。
この夢があふれるプロジェクト、どんな意図で企画されたのでしょう。企画担当者の馬場治さんに聞いてみました。
KDDI株式会社 コミュニケーション本部 宣伝部 コミュニケーション戦略グループ マネージャー 馬場治さん
——どうしてこういう企画を思いついたのでしょうか。
今回、月面探査レースに挑む「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」が月に送り込むSORATOには、50グラムまでのペイロードを積み込むことができるようになりました。宇宙空間にロケットを飛ばして、物を移動させるのは非常にコストがかかるものですから、50グラムが限界だろう、ということです。
では、この50グラムを使って何を持っていこうかとなった時、HAKUTOやauにとっては、プロモーションになるような物を持っていくという考えもできるのですが、民間企業が初めて月面探査に挑む貴重な機会ですから、大きく言えば人類にとって大きなチャンスです。そこで、一般から応募して、多くの方々に今回のチャレンジに関わってもらうきっかけにしたいと思い、データをペイロードとして積み込もうと決めました。
——どのようなデータを送ってもらいたいですか?
みなさんの「想い」を載せて、SORATOが月に向かう――これがポイントです。
写真やテキストであれば自由に送ることができますが、月というはるか遠くにまで送る、そして未来に残すことができる、というように、ちょっとロマンチックに考えてみるのはいかがでしょうか。
たとえば、人類が自由に月に行けるようになった時のために、タイムカプセルのようにして未来の自分に向けてのメッセージを残すのでもいいでしょうし、宇宙人に向けた写真やメッセージを投稿されてもいいかと思います。
結婚式の写真や愛する家族、ペットの写真といった自分たちが大切にしているもの、あるいは願いごと、祈り、誓いを書いたもの......発想を自由にして、いろんなものを送っていただきたいですね。
——この企画に参加される方たちに、どのような想いを持ってもらいたいとお考えですか?
民間が月面探査にチャレンジすることが世界で初めてですし、ペイロードの企画も、これまでは多くの人の名前を載せたペイロートの前例はありますが、多くの人の想いを載せるのはこれまでに見られない試みです。ですから、応募される皆様にも歴史上類を見ないチャレンジの一端を担っていただきたいですし、未来に向けて込めた想い、月に向けて飛ばしたい想いを込めていただきたいですね。
皆様の想いが、「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の成功につながります。ぜひ、ペイロード企画「1億人のムーンチャレンジ」にご応募ください。
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あなたの夢が、希望が、メッセージが、月面にまで到達する。しかも、これほどの多くの人の想いが込められたペイロードが宇宙に送られるのは初めてです。
そして......。
HAKUTOチームは「兎」と「稲」のゲノムデータを持っていきます。
サカナクションは「SORATO」の合唱音源を持っていきます。
小山宙哉さんはマンガ「宇宙兄弟」を持っていきます。
今までなかったチャンス......あなたもぜひ参加してみて!
<応募概要>
キャンペーン名称
au x HAKUTO MOON CHALLENGE「1億人のムーンチャレンジ」
募集期間
2017年8月21日(月)10:00~9月15日(金)23:59
キャンペーン概要
キャンペーン応募者(参加者)全員の「名前・写真・メッセージ」を月面にお届けします。
応募資格
・未成年の方はご応募される前に保護者の同意を得てください。
・未就学児の方の画像が応募された場合には、保護者の方が代理応募しているものとみなします。
応募方法
・専用応募サイトからご応募いただくか、ハッシュタグ #1億人のムーンチャレンジ をつけてFacebookまたはTwitterで投稿してご応募ください
・ご応募はお一人につき何回でも可能です。
■応募方法はこちらから
【参考文献】