女子生徒の肩を露出した服の着用を校則で禁止した学校に、女子生徒だけではなく、男子生徒も抗議した。肌を露出する服を着て……。
カリフォルニア州ホリスターにあるサンベニト高校は8月10日、「女子生徒は肩を出した洋服の着用を禁止する」という、新しい校則を導入した。Yahoo!スタイルによると、約50人の女子生徒がこの校則に違反したとして、職員室に呼び出された。
ひとりの女子生徒はYahoo!スタイルに、「ここ2年間、校則で服装が問題になることはなかったのに」と突然の校則導入に不満を口にした。
同校に通う17歳の男子生徒アンドレイ・ウラジミロフさんは、この校則は性差別になると考えた。
そこで女子生徒と一致団結して学校に抗議するため、友人のエイドリアンさんとブロディさんと共に、肩を出した洋服を着て登校。翌日の抗議活動にも紫色の肩出し服で参加した。
抗議活動について、ウラジミロフさんは以下のようにハフポストUS版に語った。
「自分がおかしいと思った、誰かが身体的に抑圧されている状況について、実際に行動できたので、勇気ある扇動者のような気持ちになりました。だけど主役は僕じゃなく、この校則で実際に押さえつけられている人たちです」
私たちの抗議活動をサポートしてくれたブロディとエイドリアンに感謝!
アンドレイ「新しいプロフィール写真」
今日の抗議活動に参加してくれたみんなに感謝します。今日の抗議は大成功。サンベニトの校則は最悪。明日はすごいことになる。みんな準備はいい?
またTwitterでは、卒業アルバムには肩を出した女子生徒の写真がたくさん載っているじゃないか、と学校側の矛盾を指摘する声も投稿された。
「校則で、女子が肩を出し過ぎるのを禁止するっていうのなら、卒業アルバムで肩を出す写真を載せている理由を説明してよ」
学校側は校則を導入した理由を「安全のため」としているが、ウラジミロフさんはハフポストUS版に、これは紛れもない性差別だと語った。
「学校側の『安全のため』という理由は、おかしいと思う。もし誰かが女性を乱暴をしたとしたら、悪いのは100%乱暴した側です。女性は一度だって、私たちを物扱いしてくれとか、乱暴してくれとか、レイプしてくれとか頼んじゃいません。安全のためという考え方は危険です」
「女性は敬意を持たれるべき存在です。それは自分を自由に表現できるということであり、個人としての自由に生きられるということを意味しています」
「『男性の気をそらすから、体を見せない洋服を着なければいけない』という考え方は、女性から主体性と意志力を、そして男性からは成長する機会をうばってしまいます。女性はこれまでずっとそんな考えかたに抑圧されてきました。そして男性は、『全ての男はセックスにしか興味がない』という考えを押し付けられてきました」
サンベニト高校のエイドリアン・ラミレス校長はYahoo!スタイルに、生徒たちの抗議活動は、生徒たちの考えにしっかりと耳を傾ける聞くよい機会になったと話す。
「今回の出来事は、校長として学校にどんな問題があるのか考えるためのよい機会でした。私たちは決して、洋服が原因で他の生徒の気が散っている、と言って女子生徒を責めたりはしません。また今回学校は、一貫した服装規程を設けなければいけないということも、生徒たちから学びました」
ラミレス校長は、次の職員会議で校則の改善案について話し合うだけでなく、生徒会と話し合いの場を設ける予定だ。
「すでに、何人かの生徒がこの話し合いに加わりたいと言っています。彼らの声を、教師側がきちんと聞き、生徒が自分の意見や心配を口に出して表現できる話し合いにしたいと思います」
ブロディ「まさか本当にやると思わなかったよ」「俺も。だけどそんなことどうでもいい」
「着替えないよ」
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。