Gap、イスラム教徒の女性を抜擢 夏のキャンペーンに「白のヒジャブ」

米アパレルメーカーの「Gap」は、動画キャンペーンとともに、新しい夏のコレクションを発表した。

アメリカのアパレルメーカー「Gap」は、動画キャンペーンと一緒に、新しい夏のコレクションを発表した。モデルのひとりは、ヒジャブを身に着けたイスラム教徒の女性だ。ヒジャブとは、ムスリムの女性が頭を覆う布のこと。

私はスイマー、ママの女の子、そして絵文字が得意です。友人や家族が大切。私は親切で熱心です。私はHybutalla。

キャンペーンのテーマは「I Am GAP(アイ・アム・ギャップ)、アメリカの夏のポートレート」。動画は下から視聴できる:

新しい夏のコレクションを立ち上げるにあたり、全米を旅しました。その道中で本当に(みなさんのような)素晴らしい人たちに出会えました。勇敢で愛らしい、ユーモアがあって力強い、多面的でたくましい。みなさんはGapの一員です。これが私たちの作るアメリカの夏のポートレートです。#IAmGap

今日のアメリカの政治的、社会的な情勢を考えると、Gapはこの動画で思い切った表明をしている。キャンペーンは、ダイバーシティ(多様性)を受け入れ、そしてヒジャブをごく当たり前のファッションとして紹介する内容だ。

Gapのインクルージョン(包摂)とダイバーシティの取り組みは、今に始まったものではない。サイトでは、企業としてインクルージョンを進める活動内容を紹介。「ダイバーシティはイノベーションを解き放ち、才能ある人を雇用するサポートとなり、お客様とのつながりを作り出します」と表明している。私たちも全く同感だ。

私は好奇心があって情熱的。努力家で夢想家です。心温かく、友人や家族が私のすべて。私はHybutallaです。

#IAmGap

Gapは2013年、休暇シーズンの#MakeLove(メイクラブ)キャンペーンに、シーク教徒のモデルを起用した。その広告が中傷されたとき、Gapは結束を呼びかけるメッセージを発信し、さらにTwitterの背景画像を(シーク教徒のモデルの)アルワリアさんに変更した。

最近でも尋常性白斑という皮膚疾患をもつ11歳の新人モデル、エイプリルさんを起用し、子供に「違うことは美しいこと」だと示した。エイプリルさんはGapのFacebookページにある動画のモデルにも起用され、「自信は勇気です」と発言している。幼い子どもたちへのメッセージとして、とても力強いものだ。

ファッション業界にダイバーシティが足りないことは間違いないが、少しずつ状況は変わり始めている。Gapは、コカ・コーラやマイクロソフト、H&Mといった、ヒジャブを身に着けたイスラム教徒の女性を受け入れている企業と同じように、「ヒジャブは美しく、広く受け入れられており、普及している」と消費者に示している。

ハフポストUS版に掲載されたものを翻訳・編集しました。

【関連記事】

▼画像集が開きます▼