秋元康氏がプロデュースを手がけるアイドルグループ・欅坂46の楽曲『月曜日の朝、スカートを切られた』に対して「過去に被害に遭った」という人物が抗議の声をあげている。
問題となっている『月曜日の朝、スカートを切られた』では、文字通り、スカートを切られた女性の気持ちを歌っている。
月曜日の朝、スカートを切られた
通学電車の誰かにやられたんだろう
どこかの暗闇でストレス溜め込んで
憂さ晴らしか 私は悲鳴なんか上げない
(月曜日の朝、スカートを切られた)
抗議活動は、署名活動サイト「change.org」で行われている。「この曲のせいでこのような犯罪が増えては困る」とし、賛同者の署名を集めている。8月1日13時時点で1,967人の署名が集まっている。
署名を呼びかける文章の中で発起人は以下のように自身の体験をつづっている。
いまから2年前のお話になりますが、学校の行事のため普段とは違う路線を使い目的地へと向かっていました。(中略)
目的地へ降りたあと親切なおばあさんがスカートを切られてることを教えてくれてはじめてスカートをずたずたに切られたことに気がつきました。(中略)
それからというもの私はその路線に乗るのが憂鬱で仕方がありません。そんな中で欅坂46の新曲の【月曜日の朝スカートを切られた】という曲はとても不快です。
一方、この署名活動の広がりを受けて、change.orgでは別の人が「曲が封印されてしまうのを阻止したい」という反対の署名活動をはじめた。
Twitterでも「歌詞全体をちゃんと見て欲しい」「表現の自由だ」といった反論の声もあがった。
両方の署名活動の「賛同者の署名の届け先」になっているのは、欅坂46のプロデューサー秋元康氏。
秋元氏は2013年4月の週刊誌「AERA」の巻頭インタビューで、自身の仕事について以下のように話している。
時代を分析なんてしたこともない。時代が呼吸していて、自分も呼吸している。無理して合わせようとしたら息苦しい。自分がおもしろいな、自分が好きだなということをやりながら自分なりに呼吸していると、ある時は時代とピタリと息づかいが合う。それだけです。
(AERA 2013年4月29日号)
どんな気持ちで作詞し、この事態をどう受け止めているのだろうか。
▼欅坂46『月曜日の朝、スカートを切られた』