痴漢抑止バッジを掲げる松永弥生さん
駅構内の売店などで販売される「痴漢抑止バッジ」の新デザインを選ぶ学生コンテストが8月1日から開催される。
参加資格はデザインを学ぶ学生・生徒だ。女子中高生が抵抗なく身につけることができ、痴漢抑止バッジを目にした加害者が痴漢行為を自制したくなるデザインを9月20日まで募集する。審査で選ばれた5作品が商品化、最優秀賞には賞金5万円が贈呈されるという。
主催する一般社団法人「痴漢抑止活動センター」代表理事の松永弥生さんは「被害者を守るとともに、傍観者の意識改革をするのが目的です。コンテストを通してデザイナーを志す若者に、痴漢が大きな問題という意識してもらって10年後の社会を変えたい」と話した。
■痴漢被害にあった女子高生のカードが発端
このバッジは、痴漢被害にあった都内の女子高生が、母親と考案した「痴漢は犯罪です」と記したカードが元になっている。「電車内の痴漢行為を未然に防ぎたい」という思いからだった。
母親の友人である松永さんは、これを聞いて「考案した女の子に仲間をつくってあげたい」と思い、痴漢防止バッジを制作するプロジェクトを開始。2015 年にデザインを公募し、クラウドファウンディングで支援を得て製品化した。デザインコンテストは2016年に初実施。今回は2回目となる。
バッジは、公式サイトでネット通販されている他、南海電鉄のコンビニ「アンスリー」20店で販売。今後も販売店を拡大していく予定で、現在は関東私鉄の売店と商談中だ。
浦和麗明高校の生徒70人を対象にした調査によると、94.3%が効果を実感したという。
痴漢抑止バッジの着用イメージ
■関連スライドショー(痴漢抑止バッジ)
(※開かない場合は、こちらへ)